b3_3さんのスカイラインの試乗レポート・評価

投稿日： 2015-03-31 17:43:57.0

日産

スカイライン

2013-11-01 00:00:00.0 発売

このクルマを一言で表すと？

b3_3
エンジンを掛けなければ最高。

このクルマの評価

総合評価
3.8
外観デザイン
4.4

インテリア
3.7

走りやすさ
3.7

スカイラインについてのオススメポイント

まずはデザインかな。人によっては好みが分かれるだろうけど、個人的にはV36で
ミドルセダンの最高デザインに達したと思えた。同時期のY51フーガにも驚かされたけど、
V36の方が全体のまとまり感が「コップの表面張力」のように研ぎ澄まされていると感じた。
V37はその頂点をしっかりと超えてきて、個人的にはとても大好きだ。
センターコンソールやドア内張の単独のデザインも好みだし、それらがきちんと繋がりを持って
構成されていることにも個人的にはとても良い印象を持っている。
「4ドア4シーターでありながら前席2名のプライベート時間を尊重する」という意思が感じられて、
「走らせずとも」本来のスカイラインらしさを主張出来ていると思える。

スカイラインについての不満な点

エンジンを掛けた瞬間に、それらの素晴らしい演出のすべてが台無しになってしまう。
兄弟車のC180では微塵も感じない振動を、ペダルとシート越しに「まるで初代ゴルフディーゼルのように」
感じてしまうのは問題だと思う。中古のワゴンRだってそんな現象には見舞われない。
「信号待ちでブルブルブル…、平均的に加速をしていってもブルブルブル…」
400万のインフィニティバッジを付けた車で許されるわけがないだろう！
オートバイで例えるとラバーマウントのエンジンをリジッドマウントで搭載して、キャブレターの
ニードルクリップ段数がワッシャ1枚（段数ではない）薄くて微振動が出ているようなもの。
動力性能としてはC180よりも若干元気というか、メリハリを感じる。
しかしC180同様に、ワゴンRのK6Aターボのような加速フィーリング（変速タイミングも）と
音に見舞われるので、やはり400万という車体価格が信じられなくなる。

地を這うようなシートポジションと、トヨタ車のアクセルのような舵角フィールは正直どうかと思う。
確かにつまらないC180のエンジンとトランスミッションで「スカイライン」のアイデンティティーを
保とうとすればそれくらいしか方法が無いのは確かだけど、日産という会社は「新車のスカイラインを
求めるお客さん」にはその程度で十分と考えているのだろうか？
先代レクサスISは完成度はそれなりだったけど、「本当はこういう車を作りたかったんだ！」という
トヨタの強い意志を感じることが出来た。しかしV37にはそういう意志を私は感じることが出来なかった。
ハードウェアとしての性能はV37の方が上だろうが、「この程度でいいだろう？」という日産の意思を
絶え間なく感じることが多すぎて、急速に興味が冷めてしまった。

エンジンを掛けなければ、走らせなければV37は最高だ。
それはもはやクルマではなく、現代美術のオブジェと変わらないけれど。

スカイラインを運転した後の感想

乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか？
理由:

信号待ちで550ccの軽トラよりブルブル震えるのはフォローのしようがない。
ハンドルをちょっとしか切ってないのに、無駄なスポーティー感の演出で余計に切れるのがホントにダメ。
一般道で乗ると音と加速フィールがワゴンRのK6Aターボ（C180も同様）
運転後の感想について
ダウンサイジングターボはまともなハイブリッドを作れない欧州人の苦肉の策。
ベンツの3.0V6ツインターボは出来がいいから、彼らには無理なんだろう。
欧州メーカーはBPレガシィ2.0GTを越える完成度のものを出してから、ダウンサイジングターボの
必要性を叫ぶなり、ハイブリッドをDisるべきだと思う。