kazuさんのA4 の試乗レポート・評価

投稿日: 2014年08月24日

  • アウディ
    A4
    2008年03月 発売
       

このクルマを一言で表すと?

  • kazu

  • ドイツ3大ブランドの一角を担う個性派

このクルマの評価

  • 総合評価

    4.0
  • 外観デザイン

    4.0

    インテリア

    4.0

    走りやすさ

    4.0

A4についてのオススメポイント

  • 試乗車は、2.0TFSIクワトロ
    A4のラインナップには、FF+CVTで180馬力の「TFSI」と4WD+7速Sトロニックで211馬力の「TFSIクワトロ」がある。
    この2つは印象がだいぶ異なります。
    ざっくり言えば、FFは軽快で大人しく、アウディという車を気軽に味わいたい人向けのエントリーモデル。
    クワトロは、重厚でスポーティーで、A4を存分に味わいたい人向けの本格モデル。
    今回の試乗は、本格モデルのクワトロの方です。

    マイチェン後の顔は、新世代アウディのラインナップとして統一されたテイスト。
    A4は、マイチェン前でインパクトのある大胆な記号性を持たせたデザインを定着させ、マイチェン後でそのデザインをよりすっきり洗練させていった。
    でも、私はこのマイチェン後の顔を見ると、なぜか仮面ライダーを連想してしまう(笑)

    アウディは業界に多大なインパクトを与えた初代A4から始まり、2代目、3代目と進化する間に、急速かつ着実に日本におけるドイツ3大ブランドの地位を確立していった。そのブランド地位確立に最も貢献したのは、センスの良さと質感の高さだと思います。
    現行A4も例に漏れず上質で、目に入るものがみなハイクオリティ。都会的なセンスがあって雰囲気もよく、とても居心地のいい空間を演出しています。
    発売から6年以上経過し、その間にライバルの3シリーズやCクラスがモデルチェンジした今となっては、さすがに相対的な古さは感じますが、質感は相変わらず高いです。
    もちろん、目に見える質感が高いとはいえ、アウディもまた世界的なエコブームの影響を受けているのも事実。
    車重を軽くし、燃費を良くして、過剰で無駄な豪華さを廃するという、そういう世界的なトレンドに沿った車作りはアウディも同じ。
    なので、内装のセンスと上質さで抜きん出た感のあったアウディであっても、そのクオリティは昔のベンツのようなものとは違います。
    現代基準で見た場合の表層的クオリティが、ライバル他車よりも優れているということです。

    アウディの座席位置はだいぶ低め。セダンにしては目線が低く、相当スポーティーな感じ。
    若々しさもありながら下品なところはなく、落としどころがちょうどいい。

    走ってみると、まずエンジンパワーは申し分なし!
    最近のドイツ車はみんなダウンサイジングが進んでいて、小さめの排気量にターボエンジンを装着してパワーを出すというセッティングが主流。
    このアウディも、2000ccと小さな4気筒エンジンにターボを装着している。
    2000ccとはいえ、211馬力、トルクはなんと35.7キロもある。それも1500回転から最大トルクを発生するため、力不足はまったく感じない。試乗は街中だったのであまり飛ばせなかったけど、その気になったら相当速そうなエンジンである。

    タイヤサイズのせいで路面の凹凸を何でも拾ってしまうところはどうしても気になりましたが、それ以外はまあ総じて好印象。 
    アウディの持つ潜在能力の高さはちょい乗りでも感じ取れたし、実際、高速やワインディングでしごいたらかなりハイレベルな走りをするだろう 
    という、その片鱗は見えました。 

    アウディはベンツ、BMWと違い、FFベースの車です。ここが3大ブランドの中で一番個性的なポイント。
    初代A4、2代目A4は、現行モデル以上にフロントヘビーで、フロントオーバーハングに縦置きにぶら下げるようにエンジンをマウントしていました。
    それに比べると現行は、前後重量バランスを修正してきてはいますが、やはりFFベースの車なので、Cクラス、3シリーズの走りとは根本的に違います。フロントヘビーは確かに回頭性は悪くなります。頭が重く、キビキビとした動きは苦手です。
    でも頭の重さは直進安定性に貢献します。アウディの直進安定性は、FFでもクアトロでもちょっとびっくりするくらい凄いです。
    私達が使う場合、走行モードの大半が直進走行です。それを考えると、フロントを重くして直進での走行を最優先した車作りをし、フロントヘビーのデメリットを、持ち前の技術で力ずくでねじ伏せるというやり方も、思想としては悪くありません。
    実際、アウディはこの現行A4において、FFベース車で超えられなかった前後重量配分の壁、60対40をクリアし、58対42にまでもってきています。クラッチの前にドライブシャフトを持ってくるという脅威のメカ配置を施し、技術の力で成し遂げたところはさすが!
    アウディのスローガンは「技術による先新」。その片鱗をこういうところに垣間見ることができます。
    技術を持ってしても物理法則に逆らうには限界がありますが、「デメリットが多少あろうとも自分が正しいと思ったことを貫く!」
    こういう車作りに対する姿勢、私は大好きです。

    「クアトロは異次元の走りをする」とよく言います。アウディはFFベースとはいえ、エンジンを縦置きにマウントした特異なレイアウトを取ります。その先にはクアトロシステムが視野にあるからです。クアトロシステムを考慮するならば、エンジンは縦置きであった方がメカニカル的に都合が良い。そしてアウディは、「駆動レイアウトで最も優れたものは何なのか?」という点で、ベンツやBMWなど高級車の定番として採用されているFRレイアウトに真っ向勝負を挑んでいる。この意気込みが何より素晴らしい!
    実際、このアウディの理想を具現化したクアトロシステムは本当に素晴らしく、特に雨の日などの超高速走行における安定感は、FRレイアウトの車を完全に凌駕します。
    アウディを買う最大の意味は、この「技術による先進」を味わうことにあるのではないでしょうか。

    私は初代のクアトロと2代目のFFモデルにそれぞれ乗っていましたが、確かにクアトロは良かったです。雨の日の高速でも、カーブでも何の怖さもなく超絶安定した走りで駆け抜けていきます。FFに比べて重量がかなり増えることと、体の下でメカニカルなものが動いている様子が伝わってくるのもあって、クアトロは重厚でどっしりした乗り味になります。感覚として「安定してそう!」という安心感がある。
    このクアトロの超絶安定性は、現行も変わらず引き継いでいることでしょう。

    それに対し、FFモデルはもっと気軽さがある。重量も軽く、CVTの軽快感もあって、だいぶ乗り味が違う。アウディの素性の良さ、都会的なセンスの良さ、雰囲気を味わうにはこれで十分。クアトロの恩恵を受ける機会が実際は少ないことを考えると、こういうアウディの味わい方もありです。

    でも、個人的には、アウディ買うならクアトロを味わってほしいなーという気がする。ベンツやBMWと違うアウディの個性であるし、アウディの思想やこだわりがたっぷり感じられるポイントだから。普段走りにおいては、重厚感や重量バランスに貢献するうえに、雨の日の高速走行などでは、本当に安定しています。これはぜひ味わってほしい。きっとアウディという車を見直すことになるでしょう。

A4についての不満な点

  • ①フロントマスクデザイン
    現行A4は、マイナーチェンジの際に顔が少し変わった。
    個人的にはマイチェン前の方が押しが強い顔で好きでした。サイドの造形とのバランスを考えても、マイチェン前の方が整合性が取れているように思う。マイチェン後のA4は、顔だけ角が取れて体の角は取れてない、変なバランスになっているように感じてしまうのは私だけでしょうか。

    ②車速感応式ステアリング
    このグレードには、スピードに応じてハンドルの重さが変わる車速度感応式のステアリングが備わっていて、
    低速ではハンドルが軽くなり、高速だとしっかり安定したフィーリングになる。
    その変化の度合いが大きいので、最初結構驚く。まあ慣れれば問題ないし、女性やお年寄りには人によってはこういう仕様はいいかもしれません。
    私は常時手ごたえのある重めのハンドリングが好きなので、ずっと重くてもいいかなーと思ったけれど。
    どうもこの装備の、車に人間が合わせなくてはならない感じが肌に合いません(笑)

    ③大径ホイール
    乗り味は街乗り程度だとゴツゴツが目立つ。これは18インチという大径ホイールの影響が大きい。
    これ、アウディに限らず最近のトレンドみたいで、ベンツもBMWもみんなインチアップ、扁平タイヤ化が進んでいます。
    現在のインチアップの最大のメリットは見た目のカッコよさ。実際、大径ホイールを履いていた方が明らかにカッコイイ。 さらにはグリップ力の増加という走りの面でのメリットもある。ブレーキも性能の高いものを装着できる。 
    その反面、タイヤが薄くなるため乗り心地は悪くなる。

    この昨今の傾向について、私は個人的にやりすぎな気がしています。 
    はっきりいってボディやサスとのマッチングが悪い。外見重視しすぎて乗り心地や走りを犠牲にするって本末転倒な気がするんですけどどうなんでしょうか?? 
    セダンなんだし、そこまでのグリップ性能とかいらないでしょう。私の印象では、あのタイヤサイズはまったく不要。 
    マンホールを乗り越えただけでもそのショックがダイレクトに伝わってくるような固さが、このようなセダンタイプの車に必要とは思えません。 
    ひとつの流行なんでしょうけど、ちょっと行き過ぎな気がしますね。 
    私が乗っていた初代、2代目のアウディはそれぞれ16インチ、15インチでした。 
    それくらいでちょうど良かった。初代クアトロの16インチでも少し固めでスポーティーと思ったくらいでしたもん。
    なのに今はエントリーモデルで17インチ、クアトロは18インチですよ! 
    17、18といったら、ちょっと前なら本格スポーツカーじゃないとありえないサイズでしたからね!
    見た目重視とはいえ、いくらなんでもやりすぎです。 

    そしてもうひとつ。扁平タイヤは音がうるさくなってくるんです。 
    溝が減ってくると、ゴオーという大きなこもり音が絶えずするようになる。 
    これは結構気になります。静粛性も重要なポイントである高級セダンには似つかわしくない種類の音です。 
    さらには、タイヤ交換する際のタイヤ代が高い。18インチで扁平率40なんていったら、4本で20万くらいしてしまうでしょう。 
    15インチ時代なら4本で5~6万程度で済むのに。 
    このへん各メーカーはどう考えてるんだろう?? 

    ④ダンピング
    従来からアウディはフロントヘビーなFFベースの車だけあって、どうしてもダンピングが目立ちます。
    現行は、初代や2代目に比べると重量バランスを修正してフロントヘビーの度合いを軽減したので、だいぶ収まっているとは思いますが、
    それでも高速の継ぎ目が続くような場所を走ると、前後の揺れがなかなか収束しないで、波の上を走る船に乗っているかのような縦揺れを感じるかもしれません。試乗では高速走行は経験できなかったのであくまで推測ですが。。
    実際、待ち乗りで凹凸を超える際も、ベンツやBMWのようにショックを瞬間的にスタッと収束させるような感じではありません。
    サスの問題だという人もいるようですが、これはもうフロントヘビーゆえの物理的問題でしょう。しょうがないと思います。

A4を運転した後の感想

  • 乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか?
  • 理由:
    初代A4でクオリティの高さに驚かされ、2代目でより洗練された都会的センス溢れる内外装の作りに感動し、「これは近い将来アウディの時代が来るぞ!」と思わされました。そして、3代目。ひと回り大きくなったボディを纏い、より精悍でスタイリッシュになりました。
    現行A4は、質感もさらに向上し、発売された当初は、当時のCクラス、3シリーズを超えた感さえありました。ディーラーに見に行ったとき、「これは売れるわ・・」と思ったものです。
    前後重量バランスも修正し、走りも従来より素直なものになりましたし、A4は代を重ねるごとに正常進化をしているなという印象です。
    まだまだ詰めの甘さを感じる点もありますが、猛烈な勢いでベンツ、BMWに肉薄しているのはわかります。

    現行が発売されて6年。その間に3シリーズもCクラスもモデルチェンジしました。開発年時の古さで、今は2社に差を付けられてしまってますが、元々この3大ブランドは抜きつ抜かれつのデッドヒートを繰り広げていますから、次期A4はより進化した姿を見せてくれるものと思います。
  • 運転後の感想について
  • アウディのいいところは、外観のカッコ良さと室内空間のセンスの良さです。 
    都会的なセンスは、3大ブランドの中で一番いいと思います。
    メカ的には、FFなりクワトロなり、他車とは違う独自性があるので比較しにくいところですが、 
    この独自性とそれに果敢に向かうアウディ社の姿勢こそ、味わう価値のある最大のポイントです。
    クワトロに乗って、ぜひとも体感してほしいです。

    ただ、成熟の度合いという点では、もっと詰められる点もあるだろうとは思います。
    特にBMWあたりと比べると、足回りやエンジン特性など「詰めがまだ甘いな・・」と感じてしまいます。 
    エンジン、足回り、ボディバランス、各部剛性、などなどもう少し熟成させる余地がありますね。 
    でもまあ、総じてハイレベルであるのは間違いありません。 

    私の採点では、アウディA4、 
    内装90点 外装91点 走り87点 総合89点 です。 

A4関連ページ

  • アウディ
    A4
    2008年03月 発売
       

この試乗レポートは参考になりましたか?

  • はい
  • はい
  • いいえ
  • いいえ
dummy 人中、 dummy 人の方がこの試乗レポートが参考になったと評価しています。

他のカーソムリエの A4 の試乗レポート・評価

  • アウディのプレミアムセダン
    B2-UNITさんの投稿

  • ミドルセダンの最高峰
    nori_vvさんの投稿

  • 日本に合う
    Eくらすさんの投稿

  • 格好良いセダン
    ファーウェイさんの投稿

  • コンフォート
    gogo3さんの投稿

  • プレミアム感が増し増し
    くびとばさんの投稿

  • バーチャルコックピットは必見
    漬物さんの投稿

  • 優等生な4ドア4駆セダン
    Masayuki Tsutsuiさんの投稿

  • 能ある鷹は…
    すみれちゃんさんの投稿

  • 欧州スタンダードセダン
    クロノノモモさんの投稿

  • 端正なセダン
    yuiko mikamiさんの投稿

  • アウディ定番のセダンモデル
    Zero Fighterさんの投稿

  • コスパ高いプレミアム
    パン君さんの投稿

  • 重箱の隅もつつけないクオリティ
    ryooonoskeさんの投稿

  • 名家出身の優等生、目指すのは何処なのか
    NAIさんの投稿

  • クワトロ+Sトロニックでしょ!?
    N55B30Aさんの投稿

  • 内外装の質感クラス№1
    細橋龍宏さんの投稿

  • アウディの中核セダン
    MT魂さんの投稿

  • 質感番長
    パン君さんの投稿

  • 末期モデルの熟成と限界
    michihiro888さんの投稿

  • 前輪駆動でも上質な小型サルーン
    muchachoさんの投稿

  • クワトロのネガは、もはや感じられない
    のぉーぶるさんの投稿

  • 大人なセダン
    aduma112さんの投稿

  • 積雪地の羨望車
    アウピー乗りさんの投稿

  • シチュエーションを問わない万能車
    ジャパンチャレンジさんの投稿

  • A4で永福を(^^)
    遠藤友信さんの投稿

  • スポーティです。
    FOCUSさんの投稿

  • フォーリング
    kuwatoro4678さんの投稿

  • 上質な仕上げ
    new-mauさんの投稿

  • トランスミッションの違いでクワトロ!
    直列6気筒NAさんの投稿

  • 全天候型サルーン
    LEXUS ISF オーナーさんの投稿

  • お得感の強くなったA4
    Kaida Shawn Shotaroさんの投稿

  • 激戦区とも言えるDセグ試乗では厳しい評価
    足るを知るはトムさんの投稿

  • 非常にスタイリッシュで完成度も高い
    クルマニアさんの投稿

  • 厚化粧パサート
    ファ爺さんの投稿

  • 実用的ジャストサイズセダン
    DELAYASさんの投稿

  • おしゃれな普通のセダン
    chicof31tさんの投稿

  • エレガントなセダン
    みくさんの投稿

  • クワトロは別格
    Kerokero KEROTAさんの投稿

  • ダウンサイジングできている
    LEGACistさんの投稿

  • 誰でもいつでも何処へでも
    うにさんの投稿

  • 人気が全てを物語る
    ばんくんさんの投稿

  • スタイリッシュとエコを持ち合わせた秀才
    mogmogさんの投稿

  • 保守的ボディに革新的な顔な優等生
    momongaさんの投稿

  • 快適でスポーティーでエコで高級
    Rouge RX-7さんの投稿

この試乗レポート筆者のプロフィール

    • kazu さん

      検定ベストスコア: 70 点

      ランキング: 6位

  • オークション業を営んでいた経験のある40代男性です。 小さい頃から車が大好きで、自身も今まで30台ほど車を乗り継いできました。好きな車は、国籍、ジャンル問わず、「思想のある車」です。作り手の意志、意気込み、プライド、こだわり、文化、そういったものを感じる車は、どんな車でも魅力があります。単に数値的なものや装備などカタログを見ればわかる表層的なことではなく、物理的運動体としての車の良し悪し、さらには文化的な側面も交えて車を評価してみたいと思います。 机上の知識やわずかな試乗だけではわからないこと、身に付きにくい感覚がたくさんあります。今までたくさんの車を経験することで培ってきた自分の感覚、価値基準をもとに、1人でも多くの方の参考になる記事を提供出来たらなと思っています。よろしくお願いいたします。

    投稿者情報

     都道府県:千葉県
     年齢:40代
     性別:男性
     職業:事務系
     家族構成 : 独身

新着カーソムリエレポート(毎日更新)