さろらく。さんのプリウス の試乗レポート・評価

投稿日: 2018-05-20 19:03:16.0

  • トヨタ
    プリウス
    2015-12-01 00:00:00.0 発売
       

このクルマを一言で表すと?

  • さろらく。

  • 燃費スペシャルの曲がり角。

このクルマの評価

  • 総合評価

    2.9
  • 外観デザイン

    2.8

    インテリア

    3.0

    走りやすさ

    3.0

プリウスについてのオススメポイント

  • なによりまず真っ当な車になった点。コスト度外視で理想の追求だった初代はさておき、2.3代目は「最高の燃費スペシャルカー」を目指すために、自動車として必要なものをある程度我慢&切り捨てていた車でした。それは乗り心地であり価格なりの質感であり、車に興味のない人や、車はA地点からB地点にまで行くための道具に過ぎない人ならともかく、車を嗜好品と考え愛着を持って接している人にとっては、乗る度に感じる大きな弱点でした。

    それが4代目では、ようやく車本来の仕上がり、乗り心地や走安性にコストを掛けられるようになったようで、運転していて気に触るような点がほとんどなくなり、乗り心地も重厚感すら感じる、価格なりに充分納得できる仕上がりとなっています。プリウスも遂に燃費スペシャルの車ではなく、キチンとしたファミリーカーとして人に勧められる車になったと思います。

    多くの人が欠点としてあげるデザイン。特にフロントマスクの評判がかなり悪いようですが、個人的にはフロントマスクについてはそれほど悪くないと感じています。元々グリルレスな鉄仮面系のデザインが好きだと言うこともあるのですが、4代目プリウスのある種の使命として、北米での売り上げ拡大というモノがあったはずです。

    ハリウッドスター達に買われ、エコカーの象徴のような存在だったプリウスも、減税対象から外され、少なくとも車自体は何も燃やさない電気自動車と比べると「普通の車」になってしまいました。またガソリン価格や景気動向の影響で、アメリカ人の車に対する興味はまたハイパワーなトラックに戻りつつあります。

    そんな中プリウスが再度存在感を出すために、若干攻めたデザインを用いるのは仕方ないことでしょう。日本人の目で見ると違和感を感じるフロントマスクも、オールズモビル(オーロラとか)あたりに似たデザインと思えば、アメリカ人には抵抗少ないデザインと考えていたのかも知れません(そのオールズモビルはブランド閉鎖ってのがアレですが)。

    少なくとも筆者は、トヨタ得意のやり過ぎキーンルックで、無理矢理差別化したPHV版のデザインの方が醜く感じます。そう。フロントマスクはそんなに悪くないんです。シャンパンメタリックのプリウスを夕方に見たりするとなかなか格好良いですよ(ものすごく限定的ですが(笑))。

プリウスについての不満な点

  • 先代導入時に最大のライバルと思われたインサイトが消滅したため、ライバル車不在となり、価格に遠慮がなくなっていること。インサイトがあったため、先代のデビュー時の価格は大変お得でした。インサイトがなんちゃってハイブリッドに過ぎないと認識され売れなくなってからは、マイチェンでじんわり値上げをし、今回のモデルチェンジではつけたい値段をつけたように感じます。

    オススメで「車としての仕上がりが良くなった」と記しましたが、それは主に動的質感において。車なんですから動いている状態が優先で構わないのですが、静的質感。つまり内装のクオリティは、相変わらずプラッチッキーで、先代先々代に比べて多少マシになった程度です。まだそう言うところまでお金が回っていかないのでしょうか?同じようにハードプラの固まりのシエンタのシボは、質感が高かっただけにちょっと残念に思います。

    あと内装色が相変わらず黒/グレーな点。北米仕様にはベージュ内装あるんですよね・・・ベージュ内装あれば、プラッチックの安っぽい印象も和らぐのですが。

プリウスを運転した後の感想

  • 乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか?
  • 理由:
    オススメにも記しましたが、今までプリウスだからと妥協していた点が改善されていました。
  • 運転後の感想について
  • 結局デザイン上の最大の失敗は、攻めたフロントマスクと今まで通りの富士山キャビンを採用したウェッジシェイプが合っていないことだと思います。2代目から始まったウェストラインが高くてガラス面積の狭いプロポーションですけど、どうしてもドアパネル部分が大きくて間延びして見えてしまいます。

    3代目でキャラクターラインを入れると同時にウェッジシェイプにして間延び感の減少を狙いましたが、4代目はホンダのような三角刀で抉るラインをリアドアから入れ、これをテールランプのデザインと繋げて勢いを出しています。本当に各社この背高ボディ&衝突安全性からくるドアパネルデカすぎ問題の解決には苦心しているようです。

    結果、どちらかというと車高の低い車に合いそうなフロントマスクと見事に合わず、バランスが崩れて見え、それが拒否反応に繋がってるのでは?と思います。富士山キャビンは空気抵抗低減と室内空間の確保のために採用されているのですが、同じハイブリッド車のアクアでは、室内空間より空気抵抗低減を優先しています。

    オススメで記したように、プリウスはすでに燃費スペシャルの車ではなく、真っ当な乗用車として仕上がっています。プリウスもそろそろ、燃費と室内空間の妥協に過ぎない富士山キャビンをやめて、車としてスタイリッシュなフォルムを持つデザインにするべき時が来たのではないでしょうか?フロントマスクだけ、一歩先を行ってデザイン優先だから、まとまりに欠けるわけです。

    プリウスがもはや燃費だけで売れない車になったのは、今回のモデルチェンジで明らかです。すでに北米でその傾向を感じていたため、攻めたフロントマスクを採用したわけですが、本来やるべき事はそんな小手先だけの事ではなく抜本的なデザイン改革だったわけです。燃費スペシャルの縛りなく単純に格好良いモデル。それが今回のモデルチェンジで必要だったのだと思います。

    と言うかアクアの例を取っても、車高が低くなれば燃費には多少なりとも良い影響が出るわけですから、後席空間を削ってでも車高抑えめな格好良いプロポーションのプリウスをぜひ。そもそも室内空間を求めるような層はミニバンを買うんですから「燃費のために車高は低くしました」とでも言って、振り切ったデザインにすれば良いんです(笑)。

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この試乗レポート筆者のプロフィール

    • さろらく。 さん

      検定ベストスコア: 78 点

      ランキング: 77位

  • どうやらみなさんと比べて得点が辛い傾向があるようです。相当気に入ってベタ惚れでない限り、5点はそうそうつけないと思います。と言うかここまで細かく点数つける必要有るのでしょうか?全体で5項目ぐらいでよいと思うのですが(笑)。

    投稿者情報

     都道府県:埼玉県
     年齢:50代
     性別:男性
     職業:販売・接客系
     家族構成 : 独身

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