KDPさんのBRZ の試乗レポート・評価

投稿日： 2015-08-22 16:32:24.0

スバル

BRZ

2012-03-01 00:00:00.0 発売

このクルマを一言で表すと？

KDP
ｔＳ：しなやかな硬質感

このクルマの評価

総合評価
3.9
外観デザイン
5.0

インテリア
3.6

走りやすさ
4.3

BRZについてのオススメポイント

試乗グレードはｔＳの６ＭＴです。

期間限定で試乗できるとの案内を頂き、試乗してきました。

試乗時はSTIのスタッフさんも同乗し、色々なお話を伺う事もできました。

ＢＲＺに試乗するのは３年ぶり位ですので、ノーマルＢＲＺとの比較というよりも、先頃まで愛車だったアルファロメオ・ジュリエッタ、または現愛車のＷＲＸＳ４との比較になってしまう事を御了承ください。

実車を目の当たりにすると、幾分かローダウンされている事もあって、ロー＆ワイド感が更に強調されているように見えます。フォグランプベゼル部もノーマルよりもワイドな形状になっており、この辺りもそう感じさせる一因と言えるでしょう。

ドアを開け、いかにもホールドの良さそうなレカロシートに身体をすべり込ませます。
見た目は窮屈そうなシートですが、決してそんな事はなく、痩せてはいない自分的にも窮屈という感じは全くしませんでした。
包まれているような安心感と言いますか、車と一体になったような心地よさがあります。

エンジンを始動してみると、ノーマルと変わらないエンジン＆排気音が僅かに室内に届いてきます。
クラッチを踏み、ギアをローに入れ、クラッチを僅かにつなぐ。。。
ずっと乗り続けている車のような感覚でクラッチの微妙な操作が出来ることに驚きました。
クラッチペダルのストロークも長過ぎず好みな感じです。

試乗コースに出て、比較的低い回転域でシフトアップ～ダウンを楽しみます。
飛ばさなくても無意味にシフト操作を楽しみたくなるシフトフィール。
やっぱり縦積みトランスミッションは良いなと思わせる瞬間です。

ＭＴ車の場合、エンジン音や排気音が明確に耳に届いた方が、リズム感を持ってスムーズに運転できるように思いますが、ＢＲＺの場合、サウンドクリエイターという機能がその役割をしっかりと果たしてくれます。
エンジン＆排気音が静かでも高揚感を持てる・・・とても良い機能だと思います。

エンジンのトルク感は必要充分といった感じですが、極低回転域からよく粘り、アクセル操作にダイレクトに反応する感覚は非常に気持ち良いです。
アクセルとリヤタイヤが太い芯で繋がっているような感覚です。

芯が太いと言えば、ステアリングの「芯」にも太さを感じました。
デュアルピニオン式のジュリエッタや油圧式のＷＲＸＳＴＩ程、ガッシリとした感覚ではありませんが、フロントタイヤ～ステアリングまでの「芯」は非常にしっかりとしており、高精度な機械を操っているような気持ちよさを感じました。

ハンドリング面は微妙なステアリング操作に対してもレスポンスよく反応してくれますが、過敏さはなく安心できる落ち着きも合わせもっている感じがしました。

乗り心地面はさぞかしハードなんだろうという予想に反して全く粗さがありませんでした。
固めの乗り心地には違いありませんが、コツコツガタガタくるような事は全くなく、固めだけど滑らかな感じとでも言いましょうか、ボディのしっかり感とも相まって、普通の快適なクーペとしても使えると思います。

総じて、チューニングカー的なハードな面は殆ど無く、高品質感や高精度感をかなり底上げしたようなモデルだと感じました。

BRZについての不満な点

もっとハードなコンプリートカーを期待していた方にとっては物足りなく感じてしまうかもしれません。

室内の質感を素材レベルから欧州車に近づけると更にコンセプトが際立つと思います。

BRZを運転した後の感想

乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか？
理由:

もっとハードなモデルだと思っていましたが、粗さが全く無く、走りの質感を非常に高めたのモデルだと感じました。
運転後の感想について
走りの質感と楽しさは日本車の中では貴重な存在だと思います。
室内の質感が高まれば更に魅力が増しそうです。
メガーヌ・ルノースポールと同価格帯ですし、もうちょっとパワーが欲しい気もします。