kazuさんのセンチュリー の試乗レポート・評価

投稿日: 2014年12月20日

  • トヨタ
    センチュリー
    1997年04月 発売
       

このクルマを一言で表すと?

  • kazu

  • トヨタの威信

このクルマの評価

  • 総合評価

    4.0
  • 外観デザイン

    3.8

    インテリア

    4.1

    走りやすさ

    3.3

センチュリーについてのオススメポイント

  • 外観
    超オーソドックスなセダンスタイル。約50年もの間ほとんど変わらない外観は、今となっては貴重な存在だ。お世辞にもカッコいいとは言えないけれど、この堂々たる風格、オーラはすごいものがある。黒いボディの艶やかさ、細部の作りこみ、輝き、質感、重量感、何もかもが他の車とは違う。まるで異世界の車のよう。これはもう車というよりは、芸術品である。トヨタの威信をかけた渾身の作品だ。この徹底した作りこみ、完成度の高さは本気で凄い。
    これだけの艶と深みのある漆黒のボディカラーを出せるのは、鬼のように手作業で研磨をし、何度も色付け&焼きを繰り返すからである。その手間のかけようは、大量生産車ではありえないレベル。
    センチュリーを見た目だけで判断して、「何この旧石器時代の車!(笑)」なんてバカにしない方がいい。おそらくセンチュリーは国産車の中でダントツで高品質の車である。自分達が乗っているあらゆる車よりはるか上の世界にいる車。ロールスロイスなどと同じ世界の車だ。

    内装
    これまたデザインセンスが皆無な超オーソドックスな内装。あまりにもデザインが古臭くて、多くの人が「何これ?これが日本の最高級車??」と思うだろう。しかし、そこに注ぎ込まれた職人技術は半端ない。例えば、インパネの端から端まで繋がる木目パネルは、よーく見るとちゃんと木目が繋がっているのがわかる。ここには職人の凄まじいこだわりがある。木にこだわり、木目にこだわり、特殊な製法にこだわった結果のあのパネルなのである。平面的でなんの変哲もない内装に思えるけれど、部品ひとつひとつに注がれている職人の魂、心意気が凄いのだ。「センチュリーの部品製造に携わることが出来たら、職人冥利に尽きる」と言われるほどで、ネジ1本からして、職人の気合の入れようが違う。選び抜かれた本当の本物の職人たちが、自分の任された部品を魂こめて作り、それらを結集して出来上がったのがセンチュリーなのである。その各部品に対する職人のこだわりようと言ったら、聞いて呆れるくらいだ。凄まじいまでの工作精度、完成度を誇っている。
    室内スペースが、操作系が、ドライビングポジションが、などそういう評価をする必要がないくらい、とにかく作りの良さに圧倒される。

    走り
    センチュリーに搭載される5リッターV12エンジンは、鬼のように静かだ。当時巷で言われていたのは、「センチュリーに乗り慣れてる人が、当時、世界一静粛性が高いと評判だったセルシオに乗ると、『この車音がうるさいなあ』と言うらしい」ということだ。本当か嘘かわからないが(笑)、その話もまんざらではないと思わせるほどセンチュリーの静粛性は高い。この静粛性の高さは、防音、防振が徹底されているからだけではなく、エンジンそのものの工作精度がとんでもなく高いため、各部のフリクションがなくスムーズに動作し、そもそも音の発生源がないことによる。窓を閉めてると静かな高級車はいくらでもあるが、窓を開けててもこれだけ静かな車はないだろう。
    このV12エンジンは、最悪片側6気筒が壊れてしまっても走ることができるという優れもの。天皇家の方々や世界中のVIPを乗せる車だから、万が一に備えて、こういう緊急事態にも止まってしまうことのないエンジンにしているらしい。
    想像通り、運転して楽しい車でも何でもない。ハンドルなんて何週するんだ?ってくらいクルクル回るし、ダイレクト感なんぞまったくないけれど、走ってても各部のフリクションが一切ない超絶滑らかな操作系には感動してしまう。これはもう驚異的だ。エアサスによる、魔法の絨毯のごとく道路の上を滑るような乗り味も病みつきになる。
    プロ中のプロたちが、全精力を注いで真剣に作った部品たちで車を組み立てたら、こういう極めて精度の高い芸術品ができるということを、体感することができる。

センチュリーについての不満な点

  • とにかくカッコ悪い。これはあえて視点を変えてみないと「でもこういうのもいいんじゃない?」とさえ言えない。でもこういう古き良き伝統的な外観だからこそ、あのセンチュリーワールドが引き立つのであって、例えばこれが、レクサスLSのような現代的、先進的な外観だったら、「日本の技術の粋を結集した日本の最高級車」という和の味わいが出なくなってしまう。だから、センチュリーはこのカッコ悪い外観でいいのだ。

センチュリーを運転した後の感想

  • 乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか?
  • 運転後の感想について
  • センチュリーという車は基本的にショーファードリブンとして使われる車だから、購入候補にする人は少ないだろう。でも、センチュリーの工業製品として芸術品としての完成度の高さと、そこに注ぎ込まれた職人たちの熱い思いを味わうために、中古車でいいから一度見て触って運転してみるのもいいと思う。
    この車が1200万で買えるというのは、バーゲンセールとしか思えない。この車に注ぎ込まれた労力、技術の高さ、職人達の熱い思いを考えると、2000万、3000万してもおかしくない。それくらいずば抜けて凄い車である。
    この車は他の車と同様の評価基準で考える必要はない。ユーティリティだとか燃費だとか、走行性能だとか、そんなものはどうでもいい。もはや芸術品とも呼べるその完成度の高さを肌で味わうところに、最大の価値がある。こういう車が日本にあることを誇らしく思う。

センチュリー関連ページ

  • トヨタ
    センチュリー
    1997年04月 発売
       

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この試乗レポート筆者のプロフィール

    • kazu さん

      検定ベストスコア: 70 点

      ランキング: 6位

  • オークション業を営んでいた経験のある40代男性です。 小さい頃から車が大好きで、自身も今まで30台ほど車を乗り継いできました。好きな車は、国籍、ジャンル問わず、「思想のある車」です。作り手の意志、意気込み、プライド、こだわり、文化、そういったものを感じる車は、どんな車でも魅力があります。単に数値的なものや装備などカタログを見ればわかる表層的なことではなく、物理的運動体としての車の良し悪し、さらには文化的な側面も交えて車を評価してみたいと思います。 机上の知識やわずかな試乗だけではわからないこと、身に付きにくい感覚がたくさんあります。今までたくさんの車を経験することで培ってきた自分の感覚、価値基準をもとに、1人でも多くの方の参考になる記事を提供出来たらなと思っています。よろしくお願いいたします。

    投稿者情報

     都道府県:千葉県
     年齢:40代
     性別:男性
     職業:事務系
     家族構成 : 独身

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