ちてぃーさんのデミオの試乗レポート・評価

投稿日： 2014-12-10 11:46:31.0

マツダ

デミオ

2014-09-01 00:00:00.0 発売

このクルマを一言で表すと？

ちてぃー
勝手にしやがれ（ツンデレ）

このクルマの評価

総合評価
4.2
外観デザイン
5.0

インテリア
4.0

走りやすさ
4.0

デミオについてのオススメポイント

13S試乗。
1.3リッターのスカイアクティブガソリンエンジンを搭載した、上級グレード。
外装色は例のソウルレッドプレミアムメタリック（←すげぇ変換候補で出てきたｗ）、内装色はアイボリーレザー。

素晴らしい車でした。クルマ単体の完成度、価値で言ったらそりゃもう言うことなし。

ドラポジがすごく自然。直前にHダのFットを一日乗っていたせいもあり、なんとなく腰と肩がイズ～い感じがしていた中、デミオのシートに座ったら全てがピタリと揃った。視界のいいドラポジに合わせた時に、ハンドル、シフトノブ、各種スイッチ類との距離感が至極自然にハマる。腕を伸ばしたり状態をずらしたりが全然要らない。ちなみに身長は158cm。
なぜかと言われると、開発陣の皆さんの「数値にならない努力」と言うしかないんですかね。とにかく他車と明確に違う。
座った状態でこんなにシックリくるのだから、運転中は言うにあらず。
後席も、このデザインでは十分な広さと開放感を持っています。とはいえたかだか身長158cmなので参考までに。
でも身長180cmの営業マンさんも快適そうでした。

走りはそんなに詳しく言えないのだが、確かに異様に気持ちがいい。
パワーが十分で、快適静かにスムーズに進む。ちゃんと路面の凹凸や段差、うねりが手に伝わってくるし、ハンドルの重さもちょうどよい。そのおかげで運転は楽しく、決して宙に浮いているような不安な感じはしない。
もちろんサイズ的にも都内で困らない。

忘れちゃいけないオルガンペダル。こんなの高級車にしかついてないですよ。こんなクラスのクルマに着くような装備じゃない。
必要かって言われると、、、、人によるけど。でもその心意気に拍手！

まとめると、パワーでもトルクでもないところに走りの気持ちよさがある。悔しいけど上手く表現できない。
思い通りに動いて、退屈させない。普通だけど、気になるところがない。その当たり前さ加減をどれほどの労力で生み出したかと思うと、やっぱり凄い車なんだなぁと思います。

デミオについての不満な点

じゃあ何故「勝手にしやがれ」なのかと言えば、
コンパクトカーにこのレベルって必要ですか、と問いたい。てか、ここまで要らない。
せめてもっと安く使い倒せるグレードを用意して欲しいが、もはや根がプレミアムモデルなので、お買い得グレードの設定もしづらいのだろう。事実、下位グレードの13cでも135万円から（※）
それでも廉価版感丸出しで引け目を感じてしまいそう。。。

※参考までに同格ヴィッツの最低グレードは115万円、一回りデカいフィットの最低グレードで130万円である。

カー・オブ・ザ・イヤー獲得が示している通り、このクルマはただ闇雲に質感を上げただけじゃなくて、時代に必要とされている車だ。数少ない高級セダンから乗り換えて、より身軽で小回りの利くカーライフを送ろうとする「旧セダン党」の姿が見て取れる。

なのでこの先は、時代遅れの堅物の考えだと思って欲しい。
デミオなんてそもそも、経営危機に瀕したマツダの起死回生を狙って生まれた超シンプル、でも便利、そして何故かオシャレな実用質素カーだった。プレミアム（　）系コンパクトが台頭した今でも、その種のシンプルでお得なモデルの需要は間違いなくある。
そう思うと、やはりもう１ランク安く気軽に使えるグレードを残して欲しかった＋そこにもちゃんと光を当てて欲しかったというのは我儘だろうか。