kazuさんの4シリーズグランクーペ の試乗レポート・評価

投稿日: 2014年09月14日

  • BMW
    4シリーズグランクーペ
    2014年06月 発売
       

このクルマを一言で表すと?

  • kazu

  • エレガンスなBMW

このクルマの評価

  • 総合評価

    3.9
  • 外観デザイン

    4.0

    インテリア

    3.8

    走りやすさ

    4.7

4シリーズグランクーペについてのオススメポイント

  • スタイリッシュなクーペボディで4ドアを作るというのは、今までのBMWにはなかったもので、すごく新鮮だ。ドイツ車と言えば、「質実剛健」「合理主義の塊」という印象だっただけに、
    こういったデザインコンシャスな車がドイツから次々登場するのは違和感さえ感じる。
    試乗したのは、中間グレードに相当する428i。

    外観
    フロントマスクは3シリーズよりもさらに平べったくワイドに見える。
    キドニーグリルとライトをつなげたデザインと車高の低さがワイド感を引き立たせているが、実際3シリーズよりも幅が広いらしい。
    リアは尻先がキュッと締まっており、丸みを帯びたフェンダーがFRスポーツらしい逞しさを強調している。
    ちなみに428iはツインマフラーだったが、420iはシングルマフラー、最上位の435iは左右2本出しである。
    確かに見比べてみると、マフラーだけでリアの印象は大分変わってくる。やはり435iが一番強そうだ。

    一番印象的なのは、サイドからの眺め。
    クーペボディの流れるようなラインを4ドアで作ったわけで、なかなかバランスが取りづらいはずだが、
    個人的には「上手くまとまっているな」というプラス評価。
    確かにリアが2ドアよりも間延びしてる分、見比べるとバランス悪い感じがないわけではない。
    でも前提が4ドアクーペだからある程度はしょうがない。
    グランクーペは、「セダンをクーペのような流麗なボディに仕上げたもの」という位置付けではあるが、
    サイドからの眺めは、まるでロングノーズ2シーターのように、
    重心が後ろ目にあって後輪に強く荷重をかけて走るタイプに見える。

    そして緩やかにカーブを描くルーフを後方までひと続きのラインとすることで、伸びやかな美しさを表現している。
    実用性を重視した3シリーズとは違い、グランクーペはスタイルをより優先している様子が伺えるし、
    「3シリーズとは違うジャンルなんだぞ!」というのがよくわかる。


    内装
    内装は3シリーズと同じ水平基調なデザインで、高級感もあり機能的によくまとまっている。
    私は3シリーズをすでに見ていたので新鮮味はなかったが、デザインそのものは悪くないと思う。
    シートの掛け心地も相変わらず素晴らしい。ドイツ車のシートは本当に良く出来ているなあと座るたびに感心する。

    グランクーペは、リアシートの端が特徴的で、ドアとシート背もたれがひと続きの連続したデザインとなっている。
    実際座ってみると、丸く囲まれたソファーに腰をかけているようで心地良い。
    古くはマツダのペルソナやコスモなどが採用していたデザインコンシャスな内装の仕立て方だ。
    個人的にはこのラウンドしたシートデザインは結構好きだが、合理主義なドイツのBMWがそれをやるとは思わなかった。

    内装で一番気になるのは、後席頭上スペースだと思う。
    座ってみると、まあ座れないことはない。足元は問題ないのだが、頭は正直きつい。
    頭の当たる部分の室内天井がえぐられてはいるが、そうしたところで目に入る頭上の狭苦しさは変わらない。
    このへんは実用性よりもデザインを優先したクーペボディの宿命であって、
    最初からある程度妥協しなくてはならないポイントだろう。

    グランクーペは独立したトランクではなく、大型テールゲートが付いている。
    ルーフの後端からリアエンドまでリアガラスも含め全部がガバっと開くわけだ。
    このテールゲートにはスマートオープン機能が付いていて、バンパーの下に足をかざすと自動で開いてくれる。
    これは実際試してみるととても便利!
    そして営業マンによると、このリアゲートは結構重いらしい。
    おかげで前後重量バランスはFRにもかかわらずなんと後ろの方が50㎏ほど重くなったそうだ。
    開口部は幅が狭く、ゴルフバッグなどを横に入れる場合はそのままポイっと置くのは難しそうだが、
    リアシートのバックレストを倒すと1300リットルになるので、そういう場合は縦に突っ込んでしまえばいいのだろう。

    走り
    昨今のダウンサイジングの流れを受けて、BMWも伝統のストレート6は最上位グレードだけの設定となり、
    4気筒が主流となった。
    428iのエンジンは、2000cc直列4気筒ながら、245ps、35.7㎏mを発生する。
    走りはさすがBMWで、まったく申し分ない。
    エンジンもトルクがあり、高回転まで気持ちよく回る。
    とはいえ、やっぱり直4の音や回り方ではあるので、時にシルキーシックスの味が懐かしく感じたりもするのだが、
    他社の4気筒と比べれば、BMWのエンジンは音も回り方も素晴らしい。

    8速ATも小気味良くシフトチェンジされていって、エンジンの美味しい部分を常に引き出してくれる。
    今はこういう多段ATでサクサクシフトしていく方が燃費も良くて良いのだろう。

    ハンドリングも秀逸。前後重量バランスの良さもあり、気持ちよくコーナリングしてくれる。
    タイヤが19インチとやたらデカイのもあって足ははっきりと固いのだが、
    強いボディとしなやかな足回りが、大きな入力を全部受け止め、乗員に不快な質の悪い振動を与えない。

    走りの諸々について、BMWはどのモデルに乗っても基本的に文句を付けるところがほとんどない。
    グランクーペの走りも同様に「駆け抜ける喜び」を体現していた。

4シリーズグランクーペについての不満な点

  • この車のポジションが微妙なところ。
    やはりBMWは3シリーズ、5シリーズ、7シリーズという4ドアセダンの車種展開がベースにあるので、
    こういう奇を衒った車は主役にはなりにくく、どうしても「マイナーなBMW」的ポジションに甘んじてしまう。
    価格も高いわけだし、これだけ特異なモデルだから、
    よほど気に入ったとか、お金に余裕があるとかじゃないと、買うまで至らないかもしれない。

    428iには19インチのタイヤが装着されているが、タイヤがデカすぎる。
    大きなタイヤの固い入力を、鋼のボディと足回りでいなす走りっぷりが最近の流行なのだろうか。
    見た目を優先して商品力を高めるのもいいが、やはり限度がある。
    こんな固めの足を本当にみんなが望んでるのか、不思議でならない。
    新車時は良くても、少し溝が減ってくると、扁平タイヤの乗り味は騒音も含め結構悲惨なことになる。
    5分山くらいになったらどうなのか、また試してみたい。

4シリーズグランクーペを運転した後の感想

  • 乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか?
  • 理由:
    大きく重く見えるので、3シリーズに比べて走りも鈍重なのかと思っていたが、そんなことはなかった。
    さすがはBMW!
  • 運転後の感想について
  • 車自体はとてもいい車なので、この車が気に入った人は買って後悔はしないと思う。
    ただ、個人的にはずっと違和感を感じており、それは何だろうと考えてみたら、
    BMWがこういった車を作ることそのものに対してだった。

    率直に言って、合理主義的な車を作るかつてのBMWには似つかわしくない車である。
    本当に本気でBMWがBMWの思想を体現した車として世に送り出したものなのか、
    ただ単に、ライバルも作ってるし、人気が期待できるジャンルだからってことで作ってみた車なのか、
    そこらへんを開発者に聞いてみたい。

    相変わらずBMWらしいクオリティの高さはあるんだけれども、
    なんというか、中途半端というか、直球勝負してない感じというか・・
    とにかく、「これが俺たちの作った新作だ!どうだー!」という意気込みを感じない。
    ラインナップを増やしたことで、ユーザーの選択肢を広げる役割は果たすものの、
    BMW自身も、「会社の威信を賭けた絶対の自信作」とは思ってないんじゃないかなあ?
    と個人的には思ってしまう。

4シリーズグランクーペ関連ページ

  • BMW
    4シリーズグランクーペ
    2014年06月 発売
       

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この試乗レポート筆者のプロフィール

    • kazu さん

      検定ベストスコア: 70 点

      ランキング: 6位

  • オークション業を営んでいた経験のある40代男性です。 小さい頃から車が大好きで、自身も今まで30台ほど車を乗り継いできました。好きな車は、国籍、ジャンル問わず、「思想のある車」です。作り手の意志、意気込み、プライド、こだわり、文化、そういったものを感じる車は、どんな車でも魅力があります。単に数値的なものや装備などカタログを見ればわかる表層的なことではなく、物理的運動体としての車の良し悪し、さらには文化的な側面も交えて車を評価してみたいと思います。 机上の知識やわずかな試乗だけではわからないこと、身に付きにくい感覚がたくさんあります。今までたくさんの車を経験することで培ってきた自分の感覚、価値基準をもとに、1人でも多くの方の参考になる記事を提供出来たらなと思っています。よろしくお願いいたします。

    投稿者情報

     都道府県:千葉県
     年齢:40代
     性別:男性
     職業:事務系
     家族構成 : 独身

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