kazuさんのエリーゼ の試乗レポート・評価

投稿日: 2014年08月29日

  • ロータス
    エリーゼ
    1996年01月 発売
       

このクルマを一言で表すと?

  • kazu

  • ライトウエイトスポーツの真髄

このクルマの評価

  • 総合評価

    3.9
  • 外観デザイン

    5.0

    インテリア

    3.7

    走りやすさ

    3.3

エリーゼについてのオススメポイント

  • 幸運にもロータスエリーゼに試乗する機会を得た。私にとっては、昔から「いつかは所有してみたい!」と思っていた憧れの車です。

    ロータスエリーゼはとにかくカッコ良過ぎる!
    無駄なもの一切を削ぎ落とし、物理的運動体として必要最小限な部材だけで組み立てられたシャーシと、
    小柄で塊感のあるセクシーボディ。アグレッシブなデザインで、すごいポテンシャルを秘めてそうな雰囲気満載。
    何か肉食系の昆虫をイメージさせる戦闘的なフロントマスク、エアインテークも特徴的。
    丸く盛り上がった前後フェンダーの張り出しとドアとを結ぶライン造形は、どこか女性のウエストラインのようで美しい。
    キュッと引き締まってアヒルのお尻のようなリアもキュート。
    重心低く4つの足がぴたっと地面に着いてるような立ち姿が、普通の車とはまるで違う走りを予感させる。
    スーパーカー世代のおじさんの憧れの車ロータスヨーロッパに通ずる、「スーパーカーオーラ」を持った希少な車です。


    もう見てるだけで惚れ惚れしてしまう!!
    こういう車が今も存在しているってだけで嬉しい。

    目の前で見ると、エリーゼは本当に小さい。
    全長3800mmは、ロードスターよりさらに20cmも短い。
    車高もぺったんこで、わずか113cmしかなく、横に立ってると自分の腰あたりしかない。
    113cmっていったら6歳の子供の平均身長ですからね。
    なんだか公道を走るようにちょっとだけ大きくしたカートみたい。
    何なら持ち上げられそうです(笑)
    ちなみに車重は900キロだそうで、これはロードスターより200キロ軽いです。

    早速運転してみようとドアを開けるが、しばし考える。
    「はて?どうやって乗り込めばいいんだろう??」
    サイドシルの幅と高さが尋常じゃないんです。
    元々えらい背が低いうえにサイドシルが異常に高いので、入り口の上下方向の尺が圧倒的に足りない。
    それでいて、サイドシルの幅も20センチくらいあってシートが遠く、またシートの座面もやたら低いもんだから、
    普通に乗り込もうとするとどうにもこうにも中に入れない。
    いろいろやってみた結果、サイドシルにいったん座って両足から乗り込む方法が一番いいことを学んだ。

    ようやくシートに座って一息つく。
    シートはProBaxというロータスが開発したシートで、見た目はレーシング用シートのよう。
    厚みがないペラペラのシートで、リクライニングも出来ない。
    なのに座り心地がすっごくいい!こういうシートはいいですね。
    乗り降りが面倒くさいのも手伝って、一度座っちゃうともう動きたくなくなる(笑)


    室内の床と地面がものすごく近くてびっくりする。感覚的には5センチくらいしかない。
    もはや地面にそのまま座ってるくらいの感覚です。足元は前に投げ出す感じで、その先にメタル色したペダルが3つある。
    室内フロアや枠を始め、ただの仕切り線のような細いセンターコンソールなどみんなアルミ素材剥き出しで、
    その作りの簡素さはまさにカート。車の基本骨格だけで出来上がっている感じ。
    でもその簡素な作りがまた良くて、メタルな色合いとともなってすっきりクールでいい感じ。
    重量を軽くするために走りに不要なもの一切を排除した、その潔さがカッコイイ。

    「これはカートだわ。。」
    室内にいて目に入るメタルな景色や、
    体が感じる、軽さと小ささとただ者ではない感が、
    走る前から気持ちを高ぶらせる。

    エンジンは、トヨタ製の1.6リッター、136psを発生する。
    これはトヨタオーリスなどに積まれるエンジンです。
    どうもこのエンジンは官能的ではないらしく、一部不評らしいが、
    私の印象としては、「これはこれでまあいいんじゃない?」という感じでした。

    というのも、エリーゼの良さは、エンジンそのものにあるのではなく、
    削ぎ落とされた軽量ボディと思いのままに向きを変えスイスイ走るハンドリング、
    走る、止まる、曲がるという一連の動作を、自分が意志を持った瞬間に車が反応するそのダイレクト感にあるのであって、

    そういった要素があまりに素晴らしいものだから、
    もはやエンジンなんてどうでもいいと思ってしまうのでしょう。
    それだけ説得力があるんです。

    これでさらに官能的なエンジンだったらなおのこといいのだろうけど、
    逆に言えば、エリーゼは、エンジン性能に頼らなくとも魅力が満載で、スポーツを堪能できるということ。

    実際、運転してみると特別大きな不満はない。
    確かに、BMWやアルファのエンジンのようにエンジン単体が際立つものではありません。
    ちゃんと回転にともなってパワーもトルクも増すし、エンジン音だって悪くない。
    スポーツドライビングをするのに違和感は何もないので、「これで十分なんじゃない?」と思える。

    6速のシフトもメカメカしくて好印象。シフトを駆使して、エンジンの美味しいところを探しながら走る。
    車体が軽いとはいえ、ダルなシフト操作でも常に余裕で走れるほどトルクフルなわけではない(16.3㎏m)から、
    例えば上りのワインディングとかだと、上手にシフト選択して走らないとスピードが乗らない。
    そういうシビアなシフト選択が必要なところも個人的には好きで、
    これがエンジンがパワフル過ぎると、シフト選択が曖昧でも走れちゃったりして面白くないんですね。
    エリーゼの車体重量からすると、パワーはこれくらいあれば十分すぎます。
    実際、0-100㎞/h加速も6.8秒と速いし、最高速も200キロ超えるそうです。
    もっとハイパワーなエリーゼもありますが、たぶんこっちの方が面白い気がします。

    エリーゼで駆けるこの楽しさは、なんて表現すればいいのだろう。。

    これはもう麻薬ですね。こんなにも胸が高まって、気持ちが高揚して、爽快な気分になるって、日常ではありえない。
    何も考えずに、ただひたすら車を操り、目の前にある道を駆け抜ける、別の世界にいるかのような気分になる。
    車を運転してるのではなく、もはや自分が走ってるかのような感覚。
    これはたまらんです!!

    ロードスターで走ったときもこういう人馬一体感や高揚感は味わえたけど、エリーゼは比じゃないです(笑)
    エリーゼに乗ってからロードスターに乗ったとしたら、
    自分と車の間にいろんな面倒くさいものが介在しているのがわかって、つまんなく感じるかもしれません。
    エリーゼは、ハンドルを切れば、アクセルを踏めば、ブレーキを踏めば、シフトチェンジをすれば、
    すべてがタイムラグほぼゼロで反応する。
    アクセルを踏む量、ハンドルを切る量、ブレーキを踏む量、その人間の意図した量に応じた分だけ即座に反応する。
    それだけすべての反応が直結してるもんだから、まるで自分自身が車になっているかのように感じる。
    このダイレクト感はロードスターでもまったくかなわない。
    このライトウエイトスポーツ感の高さはヤバイです。

    でも逆に言うと、純度が高すぎる分、油断はまったくできない。
    車に対して、道路環境に対して真剣に対峙していなければならない。
    少しでも油断すると、それを車側でアシストしたりコントロールしてくれたりするものは何もないわけだから、
    自分の失敗も即、車へと伝わる。
    この真剣さ、これがたまらなくいいです。

    車も軽くて素性がいいから、ドライバーの意図をちゃんと受け入れてくれる。
    その懐の深さも大したもので、クイックなハンドリング操作をしても、高速コーナリングをしても、
    車側が根を上げることなく全部受け止めてくれる。そのポテンシャルが高く頼もしい。

    私の採点では、ロータスエリーゼ、 
    内装94点 外装95点 走り96点 総合95点 です。

エリーゼについての不満な点

  • 特になし。
    オープン2シーターライトウエイトスポーツというジャンルにおいては、エリーゼは自分の中の理想にすごく近い。
    強いて挙げるとしたら・・やはりエンジンなのだろうか。
    まあ私は世間が言うほど悪い印象は持ってないのだが、
    もっと官能的なエンジンを搭載していたとしたら、と考えると、
    魅力がさらに増すことは間違いない。

エリーゼを運転した後の感想

  • 乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか?
  • 運転後の感想について
  • この走りっぷりは何に例えればいいのだろう。。
    路面にタイヤが引っ付いているかのごとく、何をしてもスイスイひらひら走るこの感じ。
    ミニ四駆が猛スピードで周回コースを走るときの、
    横Gとか関係なくぴたーっと地面に吸い付いて走るあの感じに近いのかなあ。
    磁力のような、路面と車の間に常に引き合う力が働いていて、
    何をしても道路から離れることがない車、みたいに走る。
    表現力が乏しくてうまく伝えられないのがもどかしい。。(笑)


    エリーゼのライトウエイトスポーツ感は純度が極めて高く、国産車にはまずないレベル。
    この車を運転した後は、ロードスターでさえダイレクト感が薄くダルに感じられる。

    エリーゼを運転していると、
    人間の運転操作をアシストしたりコントロールしたりする数々の装備たちの存在意義について考えさせられる。
    これらの装備は、車をより安全に快適に走れる優れたものへと進化させた反面、
    奪い取ったものもたくさんあるんだなってことに気付かされます。

    その奪い取られたものたちを、良いモノも悪いモノも含めて
    この車は存分に味わうことができます。

エリーゼ関連ページ

  • ロータス
    エリーゼ
    1996年01月 発売
       

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この試乗レポート筆者のプロフィール

    • kazu さん

      検定ベストスコア: 70 点

      ランキング: 6位

  • オークション業を営んでいた経験のある40代男性です。 小さい頃から車が大好きで、自身も今まで30台ほど車を乗り継いできました。好きな車は、国籍、ジャンル問わず、「思想のある車」です。作り手の意志、意気込み、プライド、こだわり、文化、そういったものを感じる車は、どんな車でも魅力があります。単に数値的なものや装備などカタログを見ればわかる表層的なことではなく、物理的運動体としての車の良し悪し、さらには文化的な側面も交えて車を評価してみたいと思います。 机上の知識やわずかな試乗だけではわからないこと、身に付きにくい感覚がたくさんあります。今までたくさんの車を経験することで培ってきた自分の感覚、価値基準をもとに、1人でも多くの方の参考になる記事を提供出来たらなと思っています。よろしくお願いいたします。

    投稿者情報

     都道府県:千葉県
     年齢:40代
     性別:男性
     職業:事務系
     家族構成 : 独身

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