Yukimasa KawaiさんのCクラス の試乗レポート・評価

投稿日: 2014-08-04 22:49:15.0

  • メルセデス・ベンツ
    Cクラス
    2014-07-01 00:00:00.0 発売
       

このクルマを一言で表すと?

  • Yukimasa Kawai

  • ベンチマークの威信と維新

このクルマの評価

  • 総合評価

    4.4
  • 外観デザイン

    4.0

    インテリア

    4.4

    走りやすさ

    4.7

Cクラスについてのオススメポイント

  • ・今年はじめの米デトロイトショーでのお披露目から約半年、日本にもw205こと新型Cクラスがやってきた。「メルセデスの本気。」というCMコピーに裏打ちされたその本気度がいかなるものであるか、早速ショールームに足を運んだ。

    「Sクラス譲りのエクステリア」
    ・最新のメルセデスに共通するオーガニックなエクステリアデザインは、フロントバンパーやヘッドライト、フロントフェンダーからリアフェンダーに向けてなだらかに下るサイドライン、リアコンビネーションライトやトランクリッドにいたるまで、フロントグリルを除けばw222「Sクラス」を凝縮したかのような佇まいである。

    ・サイズは全長x全幅x全高(mm)=4690 x 1810 x 1445 (C180)だが、特にそのサイドビューは実際より伸びやかに感じられる。先代より全長で約100mm長くなっているが、先代はサイドラインがウェッジシェイプしていたこともあり、新旧比較しても、その伸びやかさが映える。

    ・ヘッドライトとリアコンビネーションライトは、LEDで構成され、光ファイバー状の前後ポジションライトが目を引く。AFSやハイビームアシストなど知能化されたヘッドライトも標準もしくはオプションで装着される。なお、Sクラス同様、Cクラスからもヘッドライトウォッシャーが姿を消した。必要性がなくなったということらしい。

    「角の取れたインテリア」
    ・インテリアもエクステリアデザインと同様に角が取れたデザインでまとめられており、デザインと素材、組み込みのクオリティがこのクラスを凌駕する高さである。特に「AMGライン」オプションに含まれる、「レザーARTICOダッシュボード」の表皮とステッチの配列、ブラックアッシュウッドの木目パネルの仕上がりに感心した。

    ・従来的な質実剛健な印象はないけれど、エアコンスイッチやAVやナビゲーションを司る「COMMANDシステム」のレイアウト等、機能性は損なわれてはいない。COMMANDシステムのモニターもタブレットPCほどの大きさで見やすい。自動車のコックピットとしての機能とスマートフォンやタブレットPCの機能が融合したデザインで、これがメルセデスの考える、21世紀型の質実剛健なのだろう。ただCOMMANDシステムは、スマホと一緒で一通りの操作に慣れが必要そうだ。

    ・センターコンソールからはトランスミッションのセレクターレバーが消え、コラムシフトの「ダイレクトセレクト」となった。全車パドルシフト付きである。

    ・メモリー付きパワーシートのスイッチは、ドア側にレイアウトされており、操作加減が目視できるのは、他のメルセデスと共通。

    「新世代の走りのメカニズム」
    ・さて、メカニズムに目を向けると、軽量化とサスペンション形式に進化の度合いが伺える。

    ・軽量化されたボディシェルは、先代より70kg軽くなり、アルミの使用率はボディシェル全体で50%にまで上昇した。軽量化は燃費と運動性能の向上に一役買っている。最近のメルセデスはアルミの多用化が格段に進み、そういえば、オープンスポーツのSLに至ってはオールアルミボディだ。

    ・サスペンション形式はフロントが4リンク式となり、コーナリング時の路面追従性(つまり踏ん張りと乗り心地)が格段に向上したとされる。また、グレード別ではあるものの、Cクラスでは初めてエアサスペンションが採用された。

    ・エンジンはガソリンエンジンのみの導入で、C180は名前こそ180となっているが、1.6L+ターボで156馬力/250Nmを発生し、C200とC250は2.0L+ターボで前者は184馬力/300Nm、後者は211馬力/350Nmである。全エンジン直列4気筒で、燃焼室に燃料を直噴し、燃費とパワーを両立した「ブルーダイレクトターボエンジン」である。それに組み合わされるトランスミッションは定番の7段AT「7Gトロニック」で、もちろん後輪を駆動する。ちなみにこの直噴という技術、世界で始めてガソリンエンジンに実用化されたのは、今から半世紀以上前のメルセデスの伝説的スポーツカー「300SL」である。

    ・「アジリティセレクト」という、アクセルレスポンス、電動パワーステアリング等の特性がTPOに応じて選択できる仕掛けが全車標準で備わるのは、このカテゴリーでは常識のようだ。

    「予防安全」
    ・もはや世間の常識的な安全装置となりつつある追突軽減ブレーキと、アダプティブクルーズコントロールからなる「レーダーセーフティパッケージ」は、C200、C250で標準、C180で20万円弱のオプションで設定される。

    ・そんな新型Cクラスの車両本体価格は、C180の419万円~C250スポーツの644万円である。

Cクラスについての不満な点

  • ・(試乗したC180において)始動時やアイドリング時のエンジン音(車外騒音)が大きめで、直噴化によるものなのか、「カラカラカラ・・・」といったディーゼルエンジンのようなエンジン音を発していた。

    ・パーキングブレーキは電気スイッチ式であるが、スイッチのある位置が、ライトスイッチの下の奥まったところにあり、初見では見つけにくい。

    ・スライディングルーフ(サンルーフ)はAMGラインの同時装着が必要で、単独したオプション設定になっていない。

    ・全モデルのフロントマスクが、グリル内に大きな「ベンツマーク」が構えるスポーツタイプとなり、横桟のメッキグリルとボンネットフードの「スリーポインテッドスター」が輝く、セダンタイプ伝統のフロントマスクが、日本仕様からなくなってしまったこと。
     先代は標準仕様こそあの「セダン顔」だったが、メインは既にこの「スポーツ顔」となっていた。この流れで新型は、世界的にもスポーツタイプが標準のようで、ドイツ本国でもセダン顔は「エクスクルーシヴ・エクステリア」としてオプション扱いとなっている。
     BMWの「キドニーグリル」、アウディの「シングルフレームグリル」が年々押しの強いものになっていく中、世界的にもオーナー層の高齢化が進行しているメルセデスが、若返りも併せ、上品さより力強さをアピールしたいのはよくわかる。しかし、歴史ある自動車メーカーの由緒正しき「あの顔」が選べないのは、「若年寄」の私からすると残念な思いである。インポーターには受注生産でも「エクスクルーシヴ・エクステリア」の設定について、前向きな検討をお願いしたい。

Cクラスを運転した後の感想

  • 乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか?
  • 運転後の感想について
  • (試乗車はC180アバンギャルドのAMGラインで市街地を走行。)
    ・市街地に出て、静かに走ってみると、2000回転にも届かないうちに、どんどんシフトアップし、目標の速度になる。この1.6L直噴ターボ、250Nmの最大トルクが1200回転から発生するしつけで、どおりで発進が力強く、スムーズなわけである。(外で聞くアイドリング音は比較的うるさかったけど)セダンだけあって、室内はこもり音もなく静かであった。

    ・試乗車はAMGラインであるため、サスペンションが締め上げられており、前225/45R18、後245/40R18というタイヤ・ホイールの設定もあり、乗り味は「コツコツ」と強かである。ただ、ボディの剛性の高さも手伝ってか、変にゆすられる感じもなく、比較的どっしりしている。またランフラットタイヤであるが、扁平率が前述のように低いこともあり、ランフラットによる、サイドウォールの硬さやごろつきはあまりわからなかった。ノーマルサスで16や17インチのC180がどんな乗り味か、気になるところである(見た目重視なら、やはりAMGホイールやディーラオプションの19インチなんて選択もアリだが)。

    ・交差点を曲がる。ステアリングから受ける印象は、直進ではどっしりとした安定感が大変高く、それでいて切ってみると重すぎず、すんなり曲がる。この据わりの良さとスムーズさは、駆動方式がFRのメルセデスに共通する「味」である。

    ・直線路にて左右にステアリングをきってみる。すると、ステアリングはどっしりしていながら、ノーズはキビキビ動く。なるほど。メルセデスが「スポーティ」ではなく「アジリティ」と言いたい訳は、こういうことなんだと、なんとなくわかった。

    ・次にアクセルペダルを踏み込んでみる。すると、最初若干もっさりした印象があった(アジリティセレクトがコンフォートモードだった事もある)が、7Gトロニックは3速に即座にキックダウンし加速してみせた。世の中には、さまざまなメカニズムのトランスミッションがあるが、どんなアクセルワークに対してもスムーズに仕事するのが、ATの利点なのだと感じた。また加速時のエンジン音は、特に爽快でもなければ、耳障りでもなかった。

    ・ブレーキはAMGラインということもあり、フロントが対向キャリパー+ドリルドディスクと強化されており、ペダルの剛性も高かった。高速道路でのブレーキングに期待が持てそうだ。

    ・試乗を終えドアを閉めると「ガチリ」と閉まり、ボディが軽量化されたとはいえ、ドアの開閉はガッチリしたものだった。

    ・後席に座ってみると、ホイールベースの延長により、後席の足元空間が広くなっていたのにも驚いた。また、当日は蒸し暑かったが、エアコンの効きは標準的なものだった。

    「まとめ」
    ・ディーゼルモデルの日本でのラインナップがどうなるのか、また、ディーゼルハイブリッドモデルもEUには導入されるようで、今後の展開が気になるところである。(あと本物のAMGモデルも、大食いの6.2LV8エンジンから、おそらくダウンサイズするだろうから、どんな形で出てくるか興味深い。)

    ・このカテゴリーの基準を格段に引き上げた内外装のデザインとクオリティ。「アジリティ」というテーマの下、ボディと足回りの進化により向上した乗り心地や運動性能。高効率パワーユニットによる環境性能。(グレードによってオプションとなるが)先進の予防安全。そしてC180の419万円からという、競合相手に対して戦略的な価格設定。
     メルセデスの威信をかけたCクラスの維新は、強豪ひしめくこのカテゴリーにおいて、Cクラスの威信をかけたベンチマークの維新となった、といったら少々大げさか。それでも、Cクラスに対するメルセデスの本気度は本物だった。

Cクラス関連ページ

  • メルセデス・ベンツ
    Cクラス
    2014-07-01 00:00:00.0 発売
       

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この試乗レポート筆者のプロフィール

    • Yukimasa Kawai さん

      検定ベストスコア: 100 点

      ランキング: 112位

  • 投稿者情報

     都道府県:静岡県
     年齢:20代
     性別:男性
     職業:その他
     家族構成 : 独身

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