さろらく。さんのバレーノ の試乗レポート・評価

投稿日: 2018年08月31日

  • スズキ
    バレーノ
    2016年03月 発売
     

このクルマを一言で表すと?

  • さろらく。

  • スズキ版ストーリア。

このクルマの評価

  • 総合評価

    2.8
  • 外観デザイン

    3.4

    インテリア

    2.7

    走りやすさ

    3.0

バレーノについてのオススメポイント

  • バブルの頃、日本車の安心感と異国情緒がほどよく感じられる車として、日本メーカーの海外生産車を日本に輸入して売る「逆輸入車」と言うモノが流行りました。もっとも逆輸入車だからと言って、なんでもヒットしたわけでもなく、ホンダのアコードワゴンなんかは爆発的に売れましたが、トヨタのアバロンみたいな微妙な例もあり、次第にそのブームは沈静化し「逆輸入車」と声高に言われることも無くなりました。

    かわって現在、日本国内で日本メーカーが売っている車と、世界で売っている車には、ラインナップに大きく差があります。日本では手に入らない日本車のなんと多いことか。同じようなミニバンやハイト軽で埋め尽くされている国内ラインナップに対して、世界で売られている日本車には、優雅なクーペやスタイリッシュなセダン、魅力的なコンパクトなどが多く見られます。いすゞだってまだ乗用車売っています(笑)。

    今こそそんな世界に誇る日本車を「逆輸入車」として国内で販売して欲しいのですが、バレーノ発表当時の状況は、タイ産で安く仕入れて利幅の大きいマーチとミラージュ以外「売れないに決まっている=失敗した責任を取りたくない」と言う、縮こまった経営判断により、全く導入されず、夢も希望も感じられない世界的に終わっている日本市場が展開されていました。

    そんな中で「逆輸入車」に熱心なメーカーがスズキです。ハンガリー製のSX4やエスクードに加えて、インドスズキの高級チャンネルで販売するバレーノを日本に投入することにしました。そう。バレーノの何より一番のオススメポイントは、このチャレンジ精神です(笑)。ミニバンとハイト軽ばかりの日本市場なら、何か違う車を入れればヒットするかも知れない。これが大事なんです。売れないと決めつけないでまずチャレンジ。挑戦しないと新しい鉱脈も見つかりません。

    そんな意欲的なインド産バレーノですが、まず外見からして魅力的な違和感を感じます。正直格好良いか悪いかよくわかりませんが、今の日本ではあまり見かけないデザインですし、スズキ車っぽい感じもあまりしません。好意的に受け止めている自動車評論家はイタリアンデザインなんて言ってますが、それほど良いモノには見えません(笑)が、スズキとは思えないふくよかなショルダーラインに、5ナンバー枠に縛られていない「逆輸入車」の魅力を感じます。

    そんなデザイン代を贅沢に使ったドアを開けて乗り込んで驚かされるのが、その開閉音。スズキとは思えないバスッっとした音で高級感すら感じます。以前から何度か記していますが、スズキの国内専用車はほんの数年前まで軽量化という名目上ペナペナな車が多く、実際の衝突安全基準はクリアしているにしても、乗り心地の質感面で大きく劣っていました。

    ところが、世界基準車のスイフトやハンガリー製のスプラッシュではそんな事は一切無く、スズキは日本市場を見切っているんだなと痛感させられてきました。このバレーノもインド産ですから世界基準の方のスズキ車です。ペナペナ感は感じず、実にしっかりとした作りをドアの開閉だけで感じられます。

    乗り心地は評価が分かれるところだと思いますが、個人的にはオススメポイントです。スズキと言えば、どうしてもスイフトによって築かれたキビキビとした操縦性の印象が強いですが、スイフト自体もモデルチェンジ毎に乗り心地は緩やかなモノになってきています。バレーノもこの流れに倣って、実に快適な乗り心地。良路ではふんわりと言っても良い仕上がりかと思います。

バレーノについての不満な点

  • ドアの開閉までは、世界基準車としてのしっかりした作りを感じさせてくれましたが、いざシートに座ってみると、世界基準ならではの弱点も目に付きます。それは内装質感の低さです。スズキはあれほど売れて儲かっていたワゴンRの質感を、いつまでもプラスチッキーなままでも平気だったメーカーですが、近年はそれなりの質感を持つようになってきました。

    でもこのバレーノは残念ながら一世代前のスズキ車の内装です。黒グレー内装に、ハードプラ、浅いシボ。軽自動車のベースグレード程度の仕上がりでしか有りません。内装デザインもどこかで見たような、と言うか誰でも思いつきそうなV字のインパネで、質感をデザインで補うなんて事は全く出来ていません。

    運転してみて乗り心地には好印象を抱きましたが、アクセルのセッティングには疑問を感じます。燃費対策なのか、アクセルの踏み始めに壁があり、それをグッと踏み込まないと、思ったような加速が出来ません。またショルダーラインが高い弊害か、キャビンが小さく運転席からの前方視界も、今時の車としてあまり良くありません。

バレーノを運転した後の感想

  • 乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか?
  • 理由:
    見た目はスズキっぽい安っぽさも、動かしてみるとスズキとは思えないしっかりとした仕上がり。
  • 運転後の感想について
  • 最初に記したように、バレーノを日本に持ってこようとしたスズキの姿勢は大変良いことだと思います。また日本専用車とは違う、世界基準車としての車自体のしっかりとした作りも好感が持てます。ただまぁ売れないですよね正直。

    日本のユーザーは車を乗って判断しません。10分程度の試乗しかさせないディーラー側にも問題はあるのですが、ショールームで座って見映えが良ければ、あとは条件のみで買う。買った車の出来が悪くても、そんなに距離も乗らないので「こんなものか」と気にもしません。

    そういう視点で見ると、デビュー当初のサイドエアバッグ無し&アイドリングストップ無しと言うのが、今時の新車の条件面としては非常に厳しいです。となると、変な形で安っぽい内装でよくわからないインド産のバレーノを買おうと思う人は、よっぽど車のことがわかっている人か、変わり者です(笑)。しかも現在では、より出来の良いスイフトが出てるのですから、バレーノを買う意味はほとんどありません。

    大きくうねったショルダーラインから漂う雰囲気。なんか昔どこかで見たような気がします。そうダイハツのアレ。これはスズキ版ストーリアなのだと思います。チャレンジ精神は非常に評価したいですが、バレーノもOEMとしてトヨタででも売ってもらえない限り、台数をさばくのは難しい車だと思います。

バレーノ関連ページ

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    バレーノ
    2016年03月 発売
     

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この試乗レポート筆者のプロフィール

    • さろらく。 さん

      検定ベストスコア: 78 点

      ランキング: 77位

  • どうやらみなさんと比べて得点が辛い傾向があるようです。相当気に入ってベタ惚れでない限り、5点はそうそうつけないと思います。と言うかここまで細かく点数つける必要有るのでしょうか?全体で5項目ぐらいでよいと思うのですが(笑)。

    投稿者情報

     都道府県:埼玉県
     年齢:50代
     性別:男性
     職業:販売・接客系
     家族構成 : 独身

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