さろらく。さんのC4ピカソ の試乗レポート・評価

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• シトロエン

  C4ピカソ

  2014-10-01 00:00:00.0 発売

  

   

このクルマを一言で表すと？

• 

  さろらく。

• ミニバンなの?ワゴンなの?

このクルマの評価

• 総合評価

  4.0

• 外観デザイン

  4.4

  インテリア

  3.8

  走りやすさ

  4.3

C4ピカソについてのオススメポイント

• 先代と違い現行日本仕様のC4ピカソは、7人乗りのグランドピカソと5人乗りのピカソに分かれています。ピカソは括りとしてはミニバンに含まれると思うのですが、ミニバンの定義は曖昧で、グランドはともかくただのピカソは5人乗りですので、ミニバンではなくハイトワゴンと言うのが正解かなとも思います。
  
  その辺りのジャンルにとらわれない独自性がシトロエンらしいといえばシトロエンらしいところですが。
  
  その独自性はデザインからもビンビンに感じられます。まず薄目を開けたような独特なフロントマスク。日本では、いや世界中を見ても、大きなフロントグリルで威嚇するようなフロントマスクがミニバンデザインの正解と考えられているようですが、ピカソは他の何にも似ていません。シトロエンのエンブレムをグリルにたくみに溶け込ますデザインも美しいです。
  
  フロントのデザインといえば、先代ピカソから採用されていた、フロントガラスが上方までガバッと広いゼニスウィンドーも特徴的な仕様です。通常サンルーフはその恩恵をフロントシートではほとんど受けられません。上方を見れば確かに空が広がりますが、運転中は前方を見ることしか出来ないので、ノーマルルーフと大差ないからです。これが全面ガラスルーフのミニバンだったりすると、ただでさえ後席住人（主に子供）のドレイ的役割のドライバーが、より「運転手」に感じられ、屈辱的ですらあります（笑）。
  
  ところがピカソの特等席は、このフロントウィンドーを持つ前席です。あくまでも主役は車の持ち主、あるいは運転を担当しているドライバーに有る、全く持って正しい仕様&思考が嬉しい車です。
  
  主役たる前席に広がる空間もピカソの優れた点です。昔のシトロエンに比べれば落ち着いたデザインですが、それでも中心から左右対称にデザインされたシート（それぞれのシート自体は非対称）や、液晶センターメーターには独自性を感じます。この主張しすぎないデザインの中に、往年のシトロエン車のモチーフが活かされているのも嬉しいところです。  ATのシフトレバーはDSのようにハンドル前方上部にあり、数パターン選択できる液晶メーターには、 GSやCXのようなボビン式メーターのグラフィックも選べます。
  
  先代と比べて質感がぐんと上がっているのも現行ピカソの嬉しいところです。先代ピカソのほとんどに発生している、経年で反り返ったダッシュボード上部の物入れを筆頭に、いくぶんデザインに質感が追いついていなかった印象ですが、現行はソフトパッド部分のあえて革を模さない質感がとても良かったり、メッキの配置が気が利いていたりと、国産ミニバンから乗り換えても納得の仕上がりに思えます。
  
  何よりフランス車としての期待に応えられるソフトなかけ心地のシートが素晴らしいです（革シートは馴染むまで固そうですが）。またそのシートとの相乗効果で、乗り心地もシトロエンらしい仕上がり。ハイドロでは無いけれど、極低速でやわらかく高速でフラットな乗り味が健在です（一点問題点もあるので次項で記します）。

C4ピカソについての不満な点

• 上記したように基本シトロエンらしい乗り心地なのですが、日本仕様の歴代シトロエンにありがちな難点も引き継いでしまっています。それはタイヤが見栄え優先で大きく太いこと。このせいで、どうしても小さな段差などでのショックが直接的に伝わってしまい、一見さんに「思ったより乗り心地が良く無いな」と思われがちです。これは本当に残念な点なので、本国ベース仕様のタイヤホイールが、オプションででも選べるようにして欲しいところです。
  
  安全技術、エコ技術に関しては、どちらかと言えば遅れ気味なシトロエンですが、アイドリングストップのマナーももう一つです。もともとATの制御からか、タイヤのひと転がり目に失速感があるので、それと合わせると発進時にギクシャクしがちです（試乗したのが前期モデルでしたので、改善されている可能性もあります）。

C4ピカソを運転した後の感想

• 乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか？
• 運転後の感想について
• 最初にハイトワゴンでは?と言っておきながら、終始ミニバンとして扱い記してきましたが、このC4ピカソ結局どんな車なのでしょう?北米ではワゴンという車形はママズカーたるミニバンに駆逐されてしまいほとんど無くなってしまいました。ところが欧州ではワゴン自体にもまだまだプレミアムな魅力があり、ミニバンと棲み分けが出来ているように感じます。
  
  それどころか、このピカソやルノーセニックのように、ミニバンとハイトワゴンを巧みに作り分けるたくましさもあり、上級車のワゴンがプレミアムな扱いでデザインに制約があるのに対して、ミニバンベースのワゴンはより実用的な使い良さを感じます。
  
  結局のところ使い勝手がよければ、ミニバンでもハイトワゴンでもどうでもよく、それに所有欲を満たすデザインや質感があれば、売れるのもうなずけるところですね。

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  2014-10-01 00:00:00.0 発売

  

   

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