狭霧さんのアルトラパンの試乗レポート・評価

投稿日： 2015-08-24 10:14:06.0

スズキ

アルトラパン

2015-06-01 00:00:00.0 発売

このクルマを一言で表すと？

狭霧
女性がこの上無く喜ぶデザインと燃費性能

このクルマの評価

総合評価
3.5
外観デザイン
4.2

インテリア
3.4

走りやすさ
2.7

アルトラパンについてのオススメポイント

妻が欲しいと言わなければ試乗することが無かったであろうこの車、まさに女性の為の車といった印象。男性の好みなどはまず反映されていないと言っても過言では無い。エクステリア・インテリアは「可愛くオシャレ。」に尽きる。試乗したのは最上級グレードのＸ。色はツートンカラー、１４インチアルミを履いたモデル。相変わらず箱を基調としたデザインだが、先代モデルに比べて角が取れ、やわらかい印象に変わっていた。乗り込んでみると、軽自動車とは思えない質感の高さとこだわりにこだわったであろう、インパネデザインが目を引く。まずはウッディ調のカウンターのような一枚物のパネル。これが素晴らしい。車内というよりは室内、カフェの店内にいるような気分にさせてくれる。エアコン吹き出し口のデザインもよくある横ルーバータイプのものでは無いオリジナリティさ溢れるデザイン。メーカーオプションのナビゲーションも装備されていたのだが、よくある２Ｄｉｎタイプではなく一体型のもの。タッチパネル式で滑らかに動く上、何と全方位モニターまで装備されている。メーカーナビとモニターがセットで１２万円を切る価格設定には本当に驚いた。そして大事なのがメーターである。タコメーターが無いワンメーターのものかと思いきや、メーター内ディスプレイにはデジタルタコメーターの表示が。多少見づらいが、無いよりよっぽどマシである。メーターのモードを切り替えると、平均燃費や瞬間燃費など、標準的な表示も選べる。インテリアの作りこみに感動したところで、さっそくアクセルを踏み込むと、その車のイメージ、３５．６km/Lという低燃費にかかわらず、ストレス無く加速していく。もちろん速い、加速が良いということは全く無いのだが、女性には扱いやすいいい塩梅に調整されていると感じた。ただし、営業マンの話によると、高速域での加速が悪いらしく、高速道路に乗ろうとは到底思わない。との事である。まぁこれはノンターボ軽自動車のほぼ全般に言えることなので、仕方が無いかもしれない。足回りは柔らかく、マンホールを踏んでも不快な突き上げが無く、乗り心地は良い。赤ちゃんを乗せても安心な、ママには嬉しいセッティング。そして最後にエンジンを切ると、今回の運転の採点が１００点満点で行われる。それなりに踏んだつもりが、８０点越えであった。いまいち基準が分からない。そして採点が終わり車外へ出ようとすると、メーターディスプレイにウサギが現れ、「ＳＥＥ　ＹＯＵ！」という声が。女の子(妻）は可愛い！とメロメロである。

アルトラパンについての不満な点

後席スペースの狭さが気になる。軽自動車とはいえ、このセグメントでも室内空間の広さが当たり前となった今、どうしても不満を感じてしまう。また、後席にはリクライニング機能が無く、長距離移動ではストレスを感じそうだ。ラゲッジスペースも狭く、奥行きはほとんど無い。ラゲッジ下に発砲スチロールで出来たパンク応急キットと小物を入れられるスペースがあるのだが、ピンを２本外さないと空けられない上、容量も少なく、あまり使用する機会は無さそうである。一応後席を倒せばほぼフラットになるので、大きいものを積むときはそれが前提となるが大きめのベビーカーなどを乗せる時に毎回倒すか倒しっぱなしとなってしまう。さらに細かいことではあるが、ウインカーの音がやけに高音で大きく感じ、耳障りであった。慣れるのには時間がかかりそうだ。

アルトラパンを運転した後の感想

乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか？
理由:

走りに関しては概ね予想通りだったが、驚いたのはそのインテリアデザインの良さと質感の高さである。
運転後の感想について
女性がオシャレと感じる作りを女性が考えて作った素晴らしく可愛く仕上がった軽自動車。今まで沢山の軽自動車に乗ったが、ここまでコンセプトを突き詰めた、質感の高い室内空間には本当に驚かされた。それでいて価格が抑えてあるのも好印象。男の自分が乗る姿は想像したくないが、妻、恋人には是非乗って欲しい一台だ。