Red lightさんのアウトランダーPHEV の試乗レポート・評価

投稿日： 2015-07-26 05:24:13.0

三菱

アウトランダーPHEV

2012-12-01 00:00:00.0 発売

このクルマを一言で表すと？

Red light
MITSUBISHI再興の旗印

このクルマの評価

総合評価
4.0
外観デザイン
3.8

インテリア
4.0

走りやすさ
4.3

アウトランダーPHEVについてのオススメポイント

２０１５年のMC後のモデルを試乗しました。
○緻密で自然なPHEVシステムの制御。原則として充電池で走行するEVなので、モーターによる滑らかで静粛な加速が楽しめると共に、仮にバッテリーが無くなってエンジンが始動しても、基本的に回転数は低く「充電」に徹するので音や振動は小さいまま。そこからさらにアクセルを踏み込み、フル加速状態になるとエンジンが駆動力に直接加勢し、それなりのノイズを発するようになるらしいが、残念ながら通常の街中走行では、結構雑な発進加速をしたところで、そこまでの状況になることはなかった。つまり試乗時、車室内は常に静粛に保たれ、かつその加減速に一切の不満を感じなかったということ。ちょっとアクセルを開けただけで途端に「ガーガー」うるさくなるトヨタHVよりも印象は良い。過去にはスーパーAYCを生み出し、ラリーを席巻した電子制御オタク「MITSUBISHI」の面目躍如。回生ブレーキがあるはずなのだが、それを一切感じさせない点もマル。
○安定感に溢れたハンドリング。床下に大量のバッテリー（つまり重量物）を搭載し、副産物として低重心化したのが要因との説明を受けたが、確かにSUVらしかなぬ腰の座った身のこなしを見せてくれた。ただ総重量1.9トンに達する車体をしっかり支える足回りとなると、そのセッティングには結構苦労するはずなのだが、そこはSUVを作り慣れた経験なのだろう、しっかりと決めてきた印象。乗り心地もフラットでマル。
○しっかりと対策された下回りの遮音。こういったEV車はエンジン音がない代わりに下回り（タイヤやサス）からの音が気になりやすいものだが、そこもしっかり対策済み。
○MCによって大幅に向上した商品力。MC前は正直400万以上という価格に合わない貧素な内装であったように記憶しているが、今回はそこを改良し、価格なりの質感を手に入れた。また、自動ブレーキなどの安全装備を一通り揃えている点もマル。

アウトランダーPHEVについての不満な点

正直欠点らしい欠点が見当たらない秀作なのだが、あえて重箱の隅をつつくとすれば
×「本革」に見えない本革。ツルツルとした印象のため、まるで合皮。このアウトランダーに限らず、日本車の本革って合皮のようにツルツルとしているのは何でだろう？
×パワーウィンドウが運転席のみ「ワンタッチ式」　この車格なら全席ワンタッチがいい！！

アウトランダーPHEVを運転した後の感想

乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか？
理由:

はっきり言ってあまり期待していなかったのだが、存外に出来がいいことに驚いた。EV走行による静粛性もさることながら、一番驚いたのは安定感あふれるハンドリング。バッテリー搭載の副産物だったとしても、それが車全体の印象を良くしている。
運転後の感想について
スムーズで静かなPHEVシステムの制御が画期的。昔から三菱ってランエボの4WDシステムを筆頭に、電子制御に長けた印象を持っていたのだが、その底力を垣間見た気がした。ハンドリングや乗り心地に優れ、内外装の質感もMCにより大幅改善した事で商品としての隙はほとんど無くなっている。また、SUVらしい使い勝手の良さや室内の広さは当たり前に備えているので、決定的な欠点らしい欠点が見当たらない。
この車を旗印に「MITSUBISHI」ブランドが再興してほしいし、その力を持った車だと感じた。