オッチーさんのC4ピカソ の試乗レポート・評価

投稿日: 2015-06-29 19:26:40.0

  • シトロエン
    C4ピカソ
    2014-10-01 00:00:00.0 発売
     

このクルマを一言で表すと?

  • オッチー

  • 気持ちいいのでオススメです

このクルマの評価

  • 総合評価

    4.3
  • 外観デザイン

    3.8

    インテリア

    4.3

    走りやすさ

    4.7

C4ピカソについてのオススメポイント

  • 欧州にて、ルノーメガーヌセニック(このようなパッケージングを発案したのはジェルジェット・ジュジャーロ、実際に量産車として具現化したのは初代ホンダシビックシャトル)に端を発した2列シート・5人乗りで、ミニバンの居住性、ワゴンの積載性、ハッチバックの軽快さを持つクロスオーバーの一つが、このC4ピカソです。

    運転環境
    ぴたりと決まるステアリングとシートのポジション、柔らかいのにしっかり体を支えるシート、圧迫感がなく適切な距離感を保っている空間設計、抜群の開放感をもたらすスーパーパノラミックウインドウとパノラマガラスルーフ、細いAピラーによる死角の少ない視界など、運転環境は非常に優れています。

    スタイリング
    LEDデイライトをヘッドランプと独立させて上段に設置することで夜間でも表情を持たせたフロントマスク、ドアガラスをクロームで囲ってキャビンを小さく見せるサイドウインドウ、リヤハッチを大きく開けるためにわざわざリヤバンパーに埋め込まれた補助のテールライトなど、うねったプレスラインなどを用いず、シンプルな手法で個性を出しています。
    まあ、クセもあるので一般的にカッコよいとは言えないかもしれませんが。

    インテリア
    ダッシュボードの中央の12インチスクリーンには、速度計、回転計、燃費計、航続距離、外気温、フロント・リヤカメラ、360°ビジョン(日産のアラウンドモニターと同様)などを、
    その下の7インチタッチ式ディスプレイには空調、オーディオ、ハンズフリー電話、各種車両の設定操作画面、およびオプションのSDナビを表示します。
    そのため、インパネ周辺の物理的なスイッチは、音量調節、ステアリングリモコン、ウインカーレバー、ワイパーレバー、シフトセレクタ、それにハザードスイッチしかありません。

    12インチスクリーンの表示は、はじめはごちゃごちゃして見にくいのですが、慣れてくると、実は各項目が整理されていて確認しやすいことに気付くはずです。表示パターンも3種類あり、好みや気分で選ぶことができます。
    7インチタッチ式ディスプレイも、運転中に操作しなければならないものはステアリング周辺に集約されており、コツをつかめば空調・オーディオ・装備品・安全装備などの細かい設定が出来る、操作位置を高く設定できる、インテリアがシンプルになるなどのメリットが大きく、いずれ世界のスタンダードになると思います。

    動力性能
    先代プジョー308や3008に搭載されていたBMW・MINIとプジョー・シトロエンとの共同開発による1.6Lダウンサイジングターボの改良版です。ただでさえも完成度の高いエンジンですが、今回の改良により、静粛性・滑らかさ・燃費も向上(3008比20%前後)しています。
    ただ共同開発とはいえ味付けは各社違うようで、プジョーはトルクの盛り上がりを強調するのに対し、シトロエンは踏んだ分だけ事務的にトルクを供給してくるタイプですが、変な演出をしていないので、これはこれで良いと思います。何しろターボラグは無く、トルクも十分以上、街中でも、高速道路でも、峠でも全く苦にしないどころか、むしろ速い。そしてアクセルに忠実で超絶にスムーズ、だから本当に痛快なのです。

    操縦性
    ステアリングは軽めながら、路面からの情報が分かりやすく、復元力も絶妙で、駐車場でも、いつもの路地でも、街中でも、高速道路でも、峠でも、操舵の重さに妙な変化が無く感触やリズムも一定で、さらに狙ったラインを難なくトレースできて、その上ブレーキの制動力のコントロールが難しいなどの扱いづらさはほぼ無く、ドイツ車や日本車から乗り換えても、戸惑うことなくその良さを満喫できるでしょう(その分、シトロエンの個性は薄まったとも言えますが)。
    ですから、こんなC4ピカソのステアリングを操って、街を流したり、高速道路を巡航したり、峠を駆け抜けるのが本当に心地よいのです。

    乗り心地
    荒れた舗装路でも軽くいなし、突き上げもしっかり吸収、ピッチングは皆無、高速道路なんて滑走するように駆け抜けてしまうその乗り心地に、こんなに快適でイイのか?と後ろめたくなるほどの気持ちよさです。
    ドイツ車や日本車とは明確に違う、まさにフランス車の香りがここにあります。

    シトロエンは「動力性能を上げるより乗り心地を良くした方が、休憩時間を短縮し、運転者の集中力を維持できるので、結果的に目的地へ早く安全に到着できる」というポリシーを持っていると聞いたことがありますが、その通りだと思います。かって乗っていたハイドロニューマチックのエクザンティア同様、疲労感が全く違います。

    居住性能+積載性能
    後席は3人分のシートが独立していて、それぞれリクライニング、スライド、収納が可能です。
    そのため、後席3人乗車時は平等な環境で着座できますし、その広さと荷室の配分も個々で調節可能です。
    ちなみに後席使用時の荷室容量は537L、トヨタの某ワゴンは407L、ホンダの某ワゴンは540Lですから、なかなか使えるスペースがあります。

    安全装備
    自動ブレーキは未装備ですが、あとはだいたい装備されています。
    アクティブクルーズコントロールは、長距離運転時の疲労軽減と燃費向上に役立ちます。
    バイキセノンディレクショナルヘッドライトは、流行のLEDではありませんが、とても明るい上にステアリングと連動して照射方向を変えたり、自動でハイビームに切り替えたりして、非常に便利です。
    車線逸脱警報が、シートベルトを引き込んで教える方式なので、うるさいからと消音したままになったりしないし、運転者以外に気付かれないので、これは有用でしょう。


C4ピカソについての不満な点

  • オーディオ
    オプションのカロッツェリア製スピーカーを装着しても並でしかない音質。本国装備のJBLか、DENONあたりの標準化を期待したいところです。
    あと、車外への音漏れが大きいのは結構気になります。

    安全装備
    やはり、完全停止と再発進には対応してほしい。渋滞時に使えそうですし。

    空調
    外気導入と内気循環の切り替えは、現行プジョー308のように物理的なスイッチとして独立させるか、自動切り替えにしてしまうほうがよいと思います。

    6AT
    スポーツモードやスノーモードを装備しないなら、マニュアルモードの際に、セカンド発進を受け付けて欲しいし、なるべく勝手にシフトダウンしない設定にすべきです。

    アイドリングストップ
    すぐにエンジンを停めたがるのはわかりますが、再始動時の振動が大きいのはいただけません。

C4ピカソを運転した後の感想

  • 乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか?
  • 運転後の感想について
  • こんなに味わい深いクルマがCセグメントにあるなんて、信じられないかもしれません。
    是非、試乗して確かめてみて下さい。

C4ピカソ関連ページ

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    C4ピカソ
    2014-10-01 00:00:00.0 発売
     

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この試乗レポート筆者のプロフィール

    • オッチー さん

      検定ベストスコア: 100 点

      ランキング: 221位

  • 人の英知を結集した「自動車」という乗り物で、人の五感を結集した「運転」というスポーツを楽しむ、という喜びを味わえるクルマとの出会いにお役に立ててればと思います。

    投稿者情報

     都道府県:神奈川県
     年齢:50代
     性別:男性
     職業:その他
     家族構成 : 既婚・子供あり

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