S-Racingさんのボクスターの試乗レポート・評価

投稿日： 2016-03-13 23:55:57.0

ポルシェ

ボクスター

2012-06-01 00:00:00.0 発売

このクルマを一言で表すと？

S-Racing
身体の一部

このクルマの評価

総合評価
4.3
外観デザイン
4.6

インテリア
4.2

走りやすさ
4.7

ボクスターについてのオススメポイント

９８１型 Boxster S （ＰＤＫ）に試乗してきました。
この車、まず走行性能が極端に高く、そして扱いやすいです。今まで私が試乗した車種（ＢＭＷ　Ｍモデルのサーキットでの試乗を含む）の中で一番かと。
具体的には、ミッドシップレイアウトのためかアクセルをラフに開けても電子制御が介入するような挙動を示さない。ハイパワーＦＲ車ならトラコンが入るであろう加速も難なくこなす。そして減速もかなりのＧをかけてもタイヤが鳴こうともしない。アクセルの応答性もリニアで、ミッションも扱いやすい。まさに右足にミッチリ連動して動く。
これだけの動力性能を持っているとそれに耐えうるシャシー設計になっているか気になる所だが、剛性も相当高いと思われる。ドアを開けて乗り込む際、ドアシルの部分が高くなっている事に気づきこの車がタダモノではない事を感じた。車体剛性を考えての設計であろう。市販車では通常利便性を考えて開口部を大きくとるため、走行性能を謳うＢＭＷでさえもこの手の設計はなかなか無い。Ｍ４も乗り降りで違和感を感じることは無かった。ｉ８くらいだろうか。もっともｉ８はカーボンモノコックであるが。
剛性について書くと、今度は市街地の走行での乗り心地について心配する声が聞こえてきそうだが、私は乗り心地はむしろ良いと感じました。路面の凹凸等のインフォメーションを正確に伝えつつ、硬すぎずのバランスがとれていました。適度に重いハンドルも、路面とタイヤの状況が分かりやすいのだろうと思います。
デフも純正で相当なものが入っている。駐車場から出る際に、ハンドルを大きく切らなくてはならない場面があったのだがエンジンをかけて間もなかったこともありギシギシ言っていたが、これがカーブでクルマをグイグイ曲げてくれそうだ。営業の方もアクセルで曲がるというお話をされていた。
冒頭で身体の一部と書いた通り、短時間の試乗の中でも操作性の良さが際立つ車でした。
今回のレポートは推量系の文章が多くなってしまったが、公道での試乗では限界を探るのが困難なほど高いからであり機会があればクローズドでの試乗も是非とも行ってみたい。

ボクスターについての不満な点

ボクスターに限らずミッドシップやリアエンジン車すべてについて言えることだが、タイヤ４本を積むことが困難な点。これだけの性能を持ち合わせているとなると、サーキット走行を楽しみたいユーザーがいることも容易に想定できるがその場合の選択肢が限られてしまう。荷物搬送用のクルマと２台編成で行けるような方なら関係ない話ではありますが・・・
誤解を避けるため書いておきますが、トランクが小さすぎて何も積めない訳ではありません(笑)
私が実際に使ったリアトランク（ボストンバックが２個は入る）の他にフロントにもトランクがあるとの事です。２人で旅行に行く分には問題ないでしょう。

ボクスターを運転した後の感想

乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか？
理由:

実はポルシェに乗るのは今回が初めてであったが、乗る前は他の欧州車と大差ないと思っていた。
それはもちろん、他の欧州車と同様に車体の剛性が強く足回りもしっかり作られているだろうという肯定的な意味も含まれるが、一方で他の欧州車と比べて特段優れている訳ではないだろうという意味合いも含まれていた。
しかしそれはとんでもない思い込みであった。
ポルシェ、少なくとも今回試乗した Boxster S に限っては間違いなく他の欧州車と良い意味で一線を画していることが分かった。
運転後の感想について
ポルシェ買う前にいすゞか日産ディーゼルに行ってローダーを買ってこなくちゃ

対応いただいたディーラーの方、ありがとうございました。