rmnmnmさんのミニクラブマンの試乗レポート・評価

投稿日： 2015-11-04 00:17:06.0

ミニ

ミニクラブマン

2015-11-01 00:00:00.0 発売

このクルマを一言で表すと？

rmnmnm
悩ましい、新型クラブマン

このクルマの評価

総合評価
3.7
外観デザイン
2.8

インテリア
3.9

走りやすさ
4.0

ミニクラブマンについてのオススメポイント

先代クラブマンのオーナーです。
「デモカーの登録ができたので乗りませんか？」とディーラーより誘いをうけて、新型ミニ・クラブマンのクーパーSに、高速を含む約30分程度の試乗をしてきました。

まずは動力性能から。
2リッター・ターボのパワー＆トルクはさすがの一言です。
静粛性もよく、先代では前席と後席の会話に支障があったような場面でも、新型では普通に会話ができます。
しかし、パワーの盛り上がりや音には、これといったドラマがなく、官能性は低いと感じました。
実際の速さは新型のほうが上かもしれないが、先代クーパーSの弾けるような加速のほうがFunだったと思います。
十分以上のパワー＆トルクがもたらす余裕、スムーズな回転感覚、静粛性、8ATのマナーの良さ。
スポーティーというよりも、高級感に富んだパワーユニットでした。
このキャラクターがミニに合っているか、意見が分かれそうです。

足回りは、しっとりと落ち着きがあり、上下動の少ないフラットな乗り心地。
間違いなく歴代ミニで最良の乗り心地といえます。
首都高の目地段差もトトンと軽くいなす上に、うねりも一発で収束させるダンピング性能。
あえて急なレーンチェンジを試しましたが、ロールは穏やかで安心感は高かったです。
拡がったトレッドと相対的に下がった重心、18インチ（オプション）タイヤのグリップ性能が相まって、運動性も高いです。
しかし、その反面でキビキビした軽快さや俊敏さといったミニの個性は、ずいぶん薄まっています。
独特の「ゴーカートフィーリング」は影を潜めて、普通の良いクルマになったと感じます。
大人っぽい上質さを手に入れた代償として、個性を失ったともいえそうです。

特徴的な右側観音開きのクラブドアや、リアピラーの塗り分けなどが無くなり、普通になったデザイン。
ミニの顔以外は意外に没個性ですが、代わりに後席にもドアを設けて乗降性は格段に向上しました。
サイズが拡大したので、居住性や積載性も向上していますが、それはある意味当然で特筆すべき点ではありません。
恐らく同サイズのゴルフなどと比較すれば、別段優れてはいないでしょう。
そもそも、空間的な余裕を評価の軸にすえるクルマではありませんし、実際じゅうぶん実用に足ります。
日常生活で困ることは、まず無いでしょう。

ミニクラブマンについての不満な点

ほんとうに良いクルマです。
しかし、本当にいいのか？という思いが（個人的には）正直あります。
それは、個性が足りないのではないかということです。
見ても、乗っても、個性のかたまりだったミニが、角がとれて丸くなって、大人になって、普通になった。

ミニクラブマンを運転した後の感想

乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか？
理由:

思っていたよりも、ずっと上質だった。
ヤンチャな感じは、きれいに無くなっていた。
運転後の感想について
新型クラブマンを歓迎する人は多いだろうし、きっと売れるだろうと想像します。
実際に、嫁さんはとても気に入ったようで「買い替えるならコレ！」と言っています。
その一方で、個性と引き換えにしたものも多く、私的には先代クラブマンに感じたほどの魅力がないと感じます。
でも、クルマの出来は素晴らしいのです・・・悩ましい。