kooh555さんのハリアー の試乗レポート・評価

投稿日: 2014-11-09 21:23:37.0

  • トヨタ
    ハリアー
    2013-12-01 00:00:00.0 発売
       

このクルマを一言で表すと?

  • kooh555

  • HVと最上位グレード以外は価格相応

このクルマの評価

  • 総合評価

    3.2
  • 外観デザイン

    4.0

    インテリア

    3.0

    走りやすさ

    2.7

ハリアーについてのオススメポイント

  • ハリアーの試乗を遅ればせながらしてまいりました。
    試乗したのはガソリン2WDのPREMIUM(上から2番目のグレード)とHV E-FourのELEGANCE(下から2番目のグレード)です。
    後ほど書きますが、この車で確認したいことがあったのでトヨペットさんにお願いして、両車とも2回ずつ試乗しました。

    まずは外観から、
    現在クロスオーバー車が世界中で流行しており、各社こぞって(というかなんでもかんでも)リリースしています。
    ただ、クロスオーバーといってもSUVを乗用車っぽくしたもの(メルセデスGLKクラスやFORD EXPLORER)やセダン、クーペを腰高にしたもの(BMW X4やインフィニティQX)、ステーションワゴンを腰高にしたもの(SUBARUアウトバック、VOLVO XC60)が多く、コンパクトハッチバックを腰高にしたものに関しては挙げだしたらキリがないほどあります。
    つまり、世界中でクロスオーバー車がリリースされていても、デザインの意味で本当にクロスーバーされている、つまり、セダンやクーペでもSUVでも無い車は意外に少ないのです。

    クロスオーバー車の最初の成功例はレガシィアウトバックだという認識が一般的だと思いますが、デザインという意味で、真にクロスオーバーを成功させたのはハリアーが最初だと私は思っており、それが、初代ハリアーが日本だけでなく北米でも大ヒットした一番の理由だと思います。

    そのハリアーの最新モデルですから、スタイリングは見事に独自性を放っています。
    この車の先代にあたる(?)ヴァンガードが、RAV4ロング(北米向け)の形そのままだったのに対し、同じRAV4ベース(といっても同型プラットフォームを使用しているだけなので、ヴァンガードのようにRAV4の改造ではないが)である点を感じさせないデザインは素直にカッコイイと思います。
    最近のトヨタ車は、フロントまわりをキーンルックに統一し、レクサスと同様にデザインアイデンティティを確立しようとしていますが、このハリアーにはそれを導入しなかったのは正解だと思います。
    北米向けのRAV4を見たことのある方なら解っていただけると思いますが、キーンルックは腰高の車には似合いません。

    次に内装、
    インスツルメンツパネルの上面とドアトリム、センタークラスタのサイドが皮張りになっており、高級感を感じさせます。
    サイドウィンドウスイッチと、シフトレバーの基部には木目調パネルが使われています。
    車の内装での木目調パネルは、上手くハマれば高級感が増すのですが、色味の加減が難しく、暗いと木目調であることが分かりづらく、逆に明るいと安っぽくなってしまう(いわゆるアイワのCDコンポみたいになる)上に、カタログ写真と実物で雰囲気が異なることも多いのですが、このハリアーの木目調パネルは皮張りのパネルとよく調和しており、実物の色味もカタログ写真と遜色ない印象でした。

    室内空間ですが、182cmの私でも前席、後席ともにゆったり座ることができます。
    後席の空間を調べるために、まず前席に座り、ゆったりと座れる座席位置とシート角に調整してから後席に座るのですが、それでも膝と前席のシートバックの間に拳1個くらいの空間がとれました。
    さらに後席のシートバックが後ろに傾斜しるので、長時間座っていても疲れづらいと思います。

    運転視界も、Aピラーがドライバー側に向かって張り出し、フロント視界を犠牲にせずに必要断面を取る形状を採用しているので十分に広いです。
    シート座面を一番下まで下げれば、ルームミラーが前方視界に重なってくることもありません。
    リアウィンドウも大きめで、総じてドライバーからの視界は広いです。
    また、リアウィンドウは全開まで開きます。フロントと違いリアウィンドウは全部開かない車も多いので、これは地味ですが良点です。

    いよいよ走行開始です。
    まずはガソリン仕様から、エンジンは3ZR-FAE、排気量はZRエンジン系で最も大きい2.0Lで、F"A"Eなのでバルブマチック(可変バルブリフト搭載エンジン。インレットバルブのリフト量で空気流入量をコントロールする。スロットルバルブが不要のため、アクセル閉時のポンピングロスが少なく、燃費とレスポンスが向上する)です。
    走り出しのトルクに不足感はなく、その後の加速でも自然に増速する過程においては不足を感じません。
    2.0Lといえど、NAエンジンで1.5ton超の車体を押し出すとなると力不足ではないか?と思っていたのですが、特に回転を上げて出力を稼ぐ様子もなく自然に加速していくので、バルブマチックの威力はなかなかのものだと感じました。

    加速の次は減速、ということでブレーキを踏みますが、ここでの印象がわりと良かったです。
    というのも、失礼ながら私が過去に試乗したことのあるトヨタの車(といっても最近の車だとオーリス[180系]、プリウス[30系]、アルファード[20系]くらいですが)から、トヨタのブレーキはダスト低減が主眼におかれ、「とにかく止まれればよいんでしょ?」とでも言っているような"カックン"ブレーキで、コントロール性など期待できないものと思っていたのですが、このハリアーは全然違いました。
    スポーツカーではないので、当然「パッドの当たりが分かる」という様な物ではないのですが、ブレーキ踏力をかけるや否や問答無用で制動力が立ち上がるようなことはなく、踏力に応じて制動力が増大してくれますし、ペダルのストロークも大きめなので、制動力の加減もしやすいです。
    ペダルのストロークに関しては、ペダルに足を当てて、足裏の圧力でブレーキをコントロールしたい熟練者の方からすると、ストロークが大きいのでスポンジーと評されるかもしれませんが、スポンジーというのは「踏んでも制動力が上がらない」ブレーキを指す表現であり、この車は踏めば踏んだだけ制動力が増えるので、私はスポンジーではないと感じました。
    抜き側の制動力変化も踏み側と変わらないためコントロールはしやすく、試乗を開始して最初の停止から、普段乗っているVOLVO V40やMINI Cooper(R52)と同じ感覚で、減速Gの変動を抑えて停止させることができてしまいました(あくまで"抑えて"です。減速Gの変動を全くなくせるほどの腕はありません)。

    ブレーキが良かったので急制動も試したくなり、同乗のトヨペットの方にお願いして試させてもらいました。
    さすがに公道なのでABSの作動域までではなく、十分に安全確認を取ったうえで、緊急ブレーキシグナル(急制動時にハザードランプが点滅するシステム)が作動する程度まででのテストでしたが急制動も予想通りよかったです。
    ブレーキを踏み込むと、車体は前方にピッチングするのですが、体や視点が動かされる前にそのピッチング挙動が止まり、車体が沈み込む方向に運動が変わります。さらに、制動時に挙動が乱れることもないので不安を感じさせません。
    これなら緊急時に、安心してブレーキを踏み込むことができます。

    次はステアリング
    電動式のステアリングですが、大柄、腰高な車体ながらごく小さい切れ角でもちゃんと車の向きが変わります。
    多少舗装が荒れた道でも、タイヤからの逆入力を操作力とミスリードしてステアを動かしてしまうこともなく、忙しく舵を修正する必要もありません。
    このあたりは、最近の電動ステアリング車は皆このレベルなので特に驚くことではないのですが、驚くべきはレーンチェンジでのボデーコントロールでした。
    一番最初に書きました、この車で確認したかったことの一つがレーンチェンジでの挙動でして、そのために通常の試乗コースではなく、2車線の道路まで行かせていただきました。
    右車線から左車線にレーンを変える際、ステアリングは左→右→正立と動かします。この時にボデーは、ステアリング操作に合わせて右ロール→左ロール→正立と、遅れやお釣りなく動くのが理想です。
    ハリアーのロール量は大き目(ドライバーの視点が高いため、ロール角自体は大きくないかもしれません)で、ステアリング操作に対するロールの開始と停止はおっとり目なものの、車両のヨー(旋回運動)とロールがしっかり同期しているので、一連の挙動は非常にスムースにです。
    早めに操舵をしても、ロールの戻りに対するお釣りは出ず、レーンチェンジ完了とともにボデーがピタッと止まりました。
    制動時のピッチングでもそうでしたが、ボデーの動きの収まりがとてもと良いと感じました。

    次に、ハイブリッドの試乗です。
    もともとハリアーのハイブリッドはECOではなく、北米の4.5や5.0LのV8エンジン搭載のライバル勢に出力で対抗するために設けられたパワーハイブリッドのため、本モデルでもモーターアシストによる高トルクを体感できます。
    それでも国内専売モデルであることと、国内でのハイブリッド=低燃費というイメージに合わせたためか、初代ハリアーハイブリッドのような驚くような加速は感じられなかったですが、おそらくその分燃費が良くなったのでしょう。
    出力のイメージとしてはV6 3.0L NAエンジンくらいだと思います。
    後に不満点のところに書きますが、ガソリン仕様に見られた「CVT病」もなく、どの車速からでもストレスなく加速することができます。

    そして、この車はE-Fourのため、2WDであったガソリン仕様にはない、"加速時に前から引っ張られるでもなく、後ろから押されるでもない、ボデー全体が姿勢変化なく加速する絶対的な安定感”があります。
    「4WDは安定性が高い」という言葉がピンと来ていない方は、一度、ハリアーの2WDとハイブリッドを乗り比べてみると良いと思います。
    おまけに、ハイブリッドをEVモードにするとリア駆動のみになるので、FF、4WD、Rr駆動の違いを体感することができます。

    ブレーキは、ハイブリッド車に付き物の、制動時の踏反力の変動(こちら側の踏力は一定なのに回生から摺動への切替わり時に、ペダルの反力が変動する。これが非常に気持ち悪い)を感じませんでした。E-Fourだからなのかもしれません。
    制動力や制動時のボデー挙動に関してはガソリン仕様と同様で、こちらも安心してブレーキを踏んでいけます。

    以上が、ガソリンとハイブリッドの両方を試乗した上での良点です。
    どちらも扱いやすく、安心して運転できる車だなという印象を受けました。

ハリアーについての不満な点

  • この車の試乗を思い立った理由が、知人から
    「舗装路でも微振動がえんえん収まらないから、ダンパーが効いてないのかと思ったら、ロールはお釣りをださずにピッタリ止まる不思議なサスペンションだ」という評を聞いたからでした。
    その方が試乗したのがハイブリッドで、E-Fourであれば駆動力制御で車両のヨー挙動をある程度抑えることができるので、聞いた現象の確認と、本当のサスペンションの実力を確認するために、ガソリン仕様とハイブリッドの両方を試乗したのです。

    レーンチェンジの他に、両仕様ともトヨペットの方に運転していただき、後席に座っての試乗もさせてもらいました。
    まず、「舗装路でも微振動がえんえん収まらない」現象はガソリン、ハイブリッドに関係なく起きます。
    後席に乗って走っていただいたコースは、通常の試乗コースで、国道としては一般的な舗装品質(漏水や電気工事によるツギハギはないが、サーキットのように完全にフラットでもない)の道でしたが、上記の現象は起きるというより常にそうでした。
    後席から人の座っていないパッセンジャーシートのヘッドレストをみると、常に振動しているのが見て取れ、試乗レポートのためにメモを取っていたのですが、両肘を固定してかろうじて殴り書き程度の字が書ける状態でした。
    この振動は前席であれば主に座面から感じるのですが、後席の場合はシートバックのピラー側(左席の場合は左側、右席の場合は右側)のサイドサポートからも伝わってきます。
    後席は可倒式シートなのでフロアにボルト締めされているのは前席と同様ですが、サイドサポート部がCピラーに当たっているためここからも振動が伝わり、さらに、やや大き目の入力(といっても市街地でよくある程度の)が入ると、上下だけでなく、左右方向の振動も発生します。
    良点のところに後席のシートバックが程よく傾斜しており、ゆったり座れると書きましたが、シートに体を預けられる分、この振動を全身で感じ続けることになります。

    もちろんシート材等で緩和されているので、悪いという程ではないですが、決して"高級"ではないです。
    その他の品質から「おそらく乗り心地も良いだろう」とアテにすると大きく裏切られますので、ショールームで後席に座ってみて良いと思われた方も、必ず実際の走行時に後席に座ってみて、自身が問題と感じないかを確認されることをお勧めします。

    ロール時の挙動は、良点のところに書いたようにピタッと止まりますので、聞いた話のとおりでした。これらについてはガソリン、ハイブリッドともに差はなかったので、サスペンション自体の問題です。

    ここからは完全に推測なのですが、まずこの車のリアサスペンションは、ダンパーをサブフレームに取り付ける構造(そうするとボディにアッパサポートを設ける必要がなく荷室を広くできる)のため、かなりダンパーが傾斜して取付けられています。
    サスペンションの上下動に対して必要な減衰力は、当然、上下方向なのですが、ダンパーが傾斜していると、ダンパーの軸方向には傾斜している分だけ余計に減衰力を発生する必要があります。
    例えば、上下方向に対してダンバーが30°傾斜していると、ダンパー軸に発生した減衰力の内、上下方向になるのはcos30°=√3/2≒87%で、13%は他の方向に逃げて行き、この無駄になる減衰力の割合は、傾斜が増加する程大きくなります。
    ハリアーに限らず、自動車のサスペンションに使用されているオイルダンパーは、オリフィス通過時のオイルの圧力損失を利用しているものがほとんどですが、オイルの圧力損失は基本的には速度(サスペンションの場合はストローク速度)に比例(単純オリフィスなら速度の2乗に比例)するため、サスペンションの動き出しやストローク量の小さい領域で瞬発的に大きな減衰力を発生させることは難しいはずです。
    レーンチェンジ時のロールでは十分に減衰が効いており、ストロークがしっかり取れていれればダンパーはきちんと仕事をすることから、直進時の微振動が収まらない原因の一つとして、このダンパーの傾斜のために、微ストローク域では必要な減衰力が発生できていない、もしくは発生しても他方向に逃げてしまっているのではないかと考えます。

    ダンパーの傾斜のもう一つの害として、サスペンションのストローク時にダンパーがつねに曲げの入力を受ける事があります。
    ダンパーは軸方向にはスムースにストロークするように設計されていますが、曲げ入力を受けるとピストンロッドとシェルの嵌合(かんごう)部や、バルブオリフィスとシェルの内面が接触してしまい、摩擦による抵抗が発生します。
    摩擦を上回る入力が軸方向に入れば、再度ストロークをしだしますが、摩擦力が上回っている内は、振動を吸収するために存在するダンパーが、ただのつっかえ棒になってしまいます。
    ハリアーのダンパーは前後だけでなく、内側にもかなり傾斜している(内側への傾斜のほうが大きい?)ため、後席で感じた不可解な横方向入力は、このダンパーの摩擦も関係しているのではないかと考えます。

    もしも、ダンパーの配置が諸悪の根源であれば、根本的にサスペンションの配置を変えない限り解消されないことになるのですが、そうなると、同じサスペンションでハリアーよりさらに上級のレクサスNXがどうなのかが非常に気になります。

    次は、駆動系の不満点です。
    ガソリン仕様のトランスミッションはCVTなのですが、減速からの再加速時にやはりCVT病が出ます。
    減速からの再加速時にはエンジン回転数は落ちており、加速を得たいのでアクセルをやや強めに踏みますが、この時にトランスミッションが加速を得るためにギヤ比を高めてしまいます。
    この際、変更されたギヤ比に合わせるためにエンジンの回転数が急増しますが、エンジン側の回転数が上がっているだけなので、車両としてはまだ加速を得られていません。
    回転だけ上がって加速が得られない、非常に気持ち悪い状態を私が勝手にCVT病と呼んでいます。
    この現象については多くのモータージャーナリストや研究者が問題視しており、「博士のエンジン手帳2」(畑村耕一著 三栄書房)でも述べられていたり、2014年のスバル技報No.41「スポーツリニアトロニック用新変速制御の開発」(73ページ)でもその対策研究が発表されていたりします。
    そもそもエンジンの出力が低く、加速するためには回転数を上げざるを得ないのであればしかたがないのですが、試しにマニュアルモードでギヤを固定して加速してみたところ、そのままのギヤでもストレスのない加速度で増速するので、思わず「これでいいじゃない」と口をついて出てしまいました。

    マニュアルモードで常に走行していれば、CVT病にさいなまれることはないのですが、ハリアーはパドルシフトの設定がないので、やはりDレンジでストレスなく走行できてほしいです。
    しかも、エンジンの出力が不足しているわけではなく、変速制御が余計なことをしているだけなので非常にもったいないです。

    ここから先は細かい不満点になります。
    ・ステアリングのテレスコ量が短い
    テレスコ量が短く、最適なドライビングポジションが取れません(身長182cm、股下85cmです)。

    ・皮張り範囲が中途半端
    良点にインスツルメンツパネルの上面が皮張りになっており高級感があると書きましたが、皮が張られているのがメータフードを含むパネル上部の前端部分だけであり、その先は従来どおりの樹脂です。
    全面樹脂なら特に違和感は感じないのですが、中途半端に皮が張ってあるせいで、かえってケチ臭くなってしまっており、非常に残念です。

    ・カップホルダーの蓋
    センターコンソールにあるカップホルダーは、蓋がピアノブラック調になっており非常に高級感があるのですが、この蓋がプッシュ式のため、「押すと指紋がついてしまうけど押さないと開かない」ジレンマになってしまっています。
    せめて指で押す部分だけ樹脂でも被せておけば良いものを、どういう考えで設計したのか理解できません。
    手袋をして乗るのが正解なのでしょうか?

    ・Bピラー下部とセンターコンソール後ろの樹脂内装
    インスツルメンツパネルの下面も樹脂なのですが、そことBピラーやセンタコンソールの樹脂の色と艶の具合が異なっており統一感がありません。
    後者の樹脂部は色が紺に近い上、艶が出てしまっており安っぽいです。

    ・合皮シート
    シートは皮ですが本革(+24万円でのオプション設定はあり)ではなく合皮です。こだわる方はご注意ください。

    ・足踏み式サイドブレーキ
    高級車では常識、昨今ではCセグメントでも採用され始めている電動パーキングブレーキは採用されておらず、軽自動車を含む一般的な大衆車と同様の足踏み式です。

    ・シフトレバー
    木目調パネルにゲート式のシフトレバー。小さい頃に乗ったオジサンのローレルを思い出します。

    ・マフラー
    マフラーはマフラーカッター等で加飾されているわけではなく、ヴィッツやノアのようにスチールの筒が下に向かって曲げられながら出ているだけのやる気のない形状なのですが、これが後ろから丸見えなのです。
    これだったらバンパーで覆って見えなくしたほうがよっぽどよかったと思います。

    ・安全・快適装備
    10万円程のオプション価格でレーダークルーズコントロールを付けることができますが、これは従来通り50Km/h以上でしか機能しない「発進、停止はできない」クルーズコントロールで、スバルのIsightのようなACC(アダプティブクルーズコントロール:全車速追尾式クルーズコントロール)ではありません。
    トヨタではレクサスのNXで初めてACCが搭載され、まだまだ高級車の装備というスタンスですが、輸入車ではCセグメントハッチバックのFORD FOCUSはおろか、Bセグメント(ヴィッツクラス)のVolksWagen Poloにまで搭載されており、当たり前の装備になりつつあります。
    「ACCを搭載した車」が特別視されるのではなく、「ACCを搭載していない車」が悪い意味で特別視されるようになってしまう様にになるのも時間の問題かもしれないのに、今だに旧来然としたレーダークルーズコントロールしか用意できていないのはとても残念です。
    緊急ブレーキシステムも最上位グレード以外はオプション装備で、最下位グレードではオプション装着することもできません。
    繰返しになりますが、これもVolksWagenでは最下モデルのUpにすら標準で付いており、日産のノートにも付いている装備なのにハリアーではオプション扱いです。
    しかも、「事故を防ぐための装備なのにグレードにより差別をつける」という事が、トヨタの交通安全に関する姿勢に対する不信感を覚えさせます。

    ただし、カーテンシールドエアバックは標準装備になっており、これは好感が持てます。
    皆さんがよく耳にされる「衝突安全性能五つ星」というのは、JNCAP(独立行政法人 自動車事故対策機構)での評価だと思いますが、この評価は、ほとんどが運転席と助手席での安全性でしか評価されていません。
    評価の中に側面衝突試験といって、950kgの台車を55km/hで対象車の側面にぶつけるという試験があるのですが、ハリアーのような腰高の車はほとんどが横転しています。
    側面衝突で横転していながらも五つ星を獲得している車の中には、カーテンシールドエアバックを標準装備していない車が多い(ミニバンに多い)のですが、評価自体が運転席と助手席でしかされないので、カーテンシールドエアバックがなくてもサイドエアバックを備えていれば5つ星が取れてしまうというカラクリがあるのです。
    前席の乗員は、よほど公権力に挑戦的な人でなければほぼ全員がシートベルトをしていると思います。
    一方で、後席は一般道ではシートベルトの装着が義務化されていないので装着率は低く、車外放出のリスクは高いのが現状だと思いますが、カーテンシールドエアバックがあれば万が一での乗員の車外放出を防ぐことが出来ます。

    側面衝突はどんなに自分が安全運転を心掛けていても、自分以外に走行している車両が存在する限り、いつ、どこでも起こりうる可能性があるので、後席の乗員の命を助けるためには、カーテンシールドエアバックの装着が必須に思えてくるのですが、まだまだオプション設定すらない車も新車販売されいるのが現状です。そんな中ハリアーはオプションではなく"標準装備"なので、乗員の保護を重要視している姿勢が感じられます。
    緊急ブレーキの件と合わせると乗員を守る気があるのかないのかわからなくなってしまうのですが...

ハリアーを運転した後の感想

  • 乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか?
  • 理由:
    バルブマチックエンジンのトルクはなかなかでした。
    NAエンジンに対する印象が変わりました。
  • 運転後の感想について
  • 走り、内装ともに高級感や上質さはいまひとつでした。
    ただ、試乗後にプライスリストを見せていただいたところ、最上位グレードを除き、ほとんどが300万円前後で思ったほど高くはなく、そういった意味では値段相応なのかと納得しました。

    ドライビングポジションが取れないため私は購入することはありませんが、上級クロスオーバー車ではなく、ノアやエスティマの様にファミリー向けのちょっとカッコイイ車として見ればよい車だと思います。

    後席の振動に不満を感じなければですが

    ・燃費
    試乗車の燃費計に表示されていた平均燃費はガソリンが7.4km/Lでハイブリッドが9.8km/Lでした。
    不特定多数のドライバーが短距離走行を繰り返した上での値としてご参考ください。

ハリアー関連ページ

  • トヨタ
    ハリアー
    2013-12-01 00:00:00.0 発売
       

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  • スポーツSUV
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  • 老舗のクロスオーバー
    パン君さんの投稿

  • 都会派SUVの魁
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  • トヨタの高級SUV…HH
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  • ハイブリッド代高すぎ!
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  • 今のライオン男なら満足してくれる
    Ryoujiさんの投稿

  • 今のハリアーとしてはベスト
    Ryoujiさんの投稿

  • SUVの橋本マナミ
    パン君さんの投稿

  • ワイルドではない3代目
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  • 嫌い嫌いも好きのうち
    カーソムリエCEOさんの投稿

  • 「日本向け」の車であることの贅沢
    ExcitingDressyさんの投稿

  • ジャパンラグジュアリーSUV
    [M]+[A]+[X]さんの投稿

  • 平成のバブル復活。
    さろらく。さんの投稿

  • ガソリン乗るなら最廉価
    直列6気筒NAさんの投稿

  • ハイブリッドは100万高い
    直列6気筒NAさんの投稿

  • SUVらしい明確な個性が無い
    LEXUS ISF オーナーさんの投稿

  • 現代のデートカー
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  • 静かで快適
    AI300さんの投稿

  • ハイブリッドも付けた全部入りモデル
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  • 売れる要素をガンガン盛り込んだ
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  • 平成のモテグルマ
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  • ちょっと自慢できるクルマ
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  • オールマイティーな優等生
    ケンパッパさんの投稿

  • 高次元のハイブリッドSUV
    自動車研究員さんの投稿

  • モテ車
    ファ爺さんの投稿

  • 意外と普通。
    FOCUSさんの投稿

  • 近未来的雰囲気
    new-mauさんの投稿

  • ハイソカー再来!!でもHVは・・・
    Red lightさんの投稿

  • ハイソカー再来!!粋なのはガソリン車。
    Red lightさんの投稿

  • ダウンサイジングしてもハリアーはハリアー
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  • 初代から変わらない一貫した魅力
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  • やや落ち着きすぎたSUV
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  • 内外装の強いこだわり
    new-mauさんの投稿

  • 山道に行かないSUVという選択肢
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  • 小さくなった都会派SUV
    自動車研究員さんの投稿

  • トヨタ以上レクサス未満
    LEXUS ISF オーナーさんの投稿

  • 初代から継承されるハリアーらしさ
    クルマニアさんの投稿

  • こなれたハイブリッド
    アウピー乗りさんの投稿

  • チョイ悪パパになれるクルマ
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  • わかりやすいモテカー
    ファ爺さんの投稿

  • 調度いいサイズのシティーSUV
    カーメイクさんの投稿

  • 色・艶
    アウピー乗りさんの投稿

  • 目立たないけど優秀。 
    FOCUSさんの投稿

  • 3代目は日本人向け上級SUV
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  • 車は顔とお尻だ。
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  • 都会派SUV
    みくさんの投稿

  • HV化しても安っぽいエンジン音
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  • お値打ちラグジュアリーSUV
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  • 本当の贅沢を味わえるクルマ
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  • スペシャリティSUV
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  • お手頃ラグジュアリーSUV
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  • 上質の極み
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  • 頑張り屋〜車 (^^)
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  • コストパフォーマンスの良い高級SUV
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  • 静かなSUV
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  • トヨタの実力!本気の復活!クールSUV
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  • 復活のライオンキング、元祖SUVの復権
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  • バブルリバイバル
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  • ハ〜リ〜アップ(^^)
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  • 超エレガントアーバンSUV
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  • 正統進化に思いきったフロントマスク
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この試乗レポート筆者のプロフィール

    • kooh555 さん

      検定ベストスコア: 84 点

      ランキング: 169位

  • V40の購入検討にあたり、国内外のCセグメントを研究しつくしました。

    投稿者情報

     都道府県:愛知県
     年齢:30代
     性別:男性
     職業:技術系
     家族構成 : 既婚・子供あり

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