団長さんのノートの試乗レポート・評価

投稿日： 2017-10-31 20:27:42.0

日産

ノート

2012-09-01 00:00:00.0 発売

このクルマを一言で表すと？

団長
ちょうどいいハイブリッドカー

このクルマの評価

総合評価
4.0
外観デザイン
4.0

インテリア
4.0

走りやすさ
4.3

ノートについてのオススメポイント

エンジンで発電、モーターで走行するノートeパワーですが、何よりもまずは「運転しやすく、乗りやすい」という事に尽きます。自動車開発において大変な事とは、「誰にでも使いやすく、運転しやすい」車の仕上げることと云います。ハイブリッドである事を意識させず、他社製ハイブリッドでありがちな、回生ブレーキの不自然な挙動というものがほぼありません。この動作一つとっても、かなり時間をかけて煮詰めた事が窺えます。走行モードの変更や、ワンペダル操作による発進と停止も極めて自然で、初めて乗っても使いやすい。気づいたら、お財布に優しい。そんなクルマです。

また、５ナンバーサイズであることも、この車の使いやすさに繋がっています。しかも後席は極めて広く、足元はゆったりと脚が組めてしまう程。クラスが上のシルフィやティアナ以上の広さを実現しています。ノートは極めて合理的かつ理性的な車であるといえます。

ノートについての不満な点

特になし

ノートを運転した後の感想

乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか？
運転後の感想について
5ナンバーで、街乗りで取り回しがしやすい事。老若男女問わず、運転しやすく視界も良い。eパワーとスーパーチャージャの両方に乗りましたが、どちらも必要にして十分。パワー不足を感じさせず、アクセル開度に応じて必要なトルクがきちんと出ている事から、一級国道やバイパスなどでも恐い思いをすることはありません。

今回、特にeパワーでは「ひと踏み惚れ」と称した、アクセルとブレーキ操作をワンペダルで行える機能が備わりました。これは大変扱いやすく、とても安全です。ブレーキの踏み間違い事故が多発している昨今、その解消へ向けての一つの提案であると思います。また、この機能が大変自然な動作であることも、扱いやすい印象に繋がっているといえるでしょう。開発チームはこの制動感を出すのに相当実験を行った筈です。

ハンドリングに関しては極めて穏やかで、街乗りをやや重視した形跡があり、ステアリングは比較的軽い方でしょう。対象ユーザーの範囲が広い場合、この辺の設定が難しいところではあります。限界速度でコーナーを攻めるような車ではありませんが、高い速度でステアリングを切ってもしっかりついてくる印象です。誰もが安心して乗れる設えです。脚周りは、やや荒れた道ではコツコツとした振動を拾う事がありますが、これはどちらかといえばタイヤの問題でしょう。日産車の中では比較的柔らかい脚周りの部類ですが、嫌なロール感を伴う事はなく、この辺りが日産車らしさを感じます。

eパワーだけでも素晴らしい技術ですが、ワンペダル操作や、走行モードの変更が出来るなど、付加価値を高めようとしている点に日産の良心が感じられる車です。ティーダやラティオなき今、カローラやアクア、さらにはフィットやデミオといった強敵ライバル車種に対して孤軍奮闘しています。販売台数1位を獲得した事は、ユーザー側が、ノートの装備や性能などをきちんと評価した結果。すなわち、メーカーの努力が伝わったという事ではないかと思います。ボディや排気量の大きさではなく、合理的にまとまったこの車は、本質の面での「良い車」といえるのではないでしょうか。

販売台数No１を達成した事を見るにつけ、日本の自動車ユーザーの見る目は確かだと感じます。