kazuさんのS5カブリオレ の試乗レポート・評価

投稿日: 2015-04-15 07:01:09.0

  • アウディ
    S5カブリオレ
    2010-09-01 00:00:00.0 発売
     

このクルマを一言で表すと?

  • kazu

  • 大人向け全部入りモデル

このクルマの評価

  • 総合評価

    4.0
  • 外観デザイン

    4.6

    インテリア

    3.9

    走りやすさ

    4.3

S5カブリオレについてのオススメポイント

  • S5カブリオレは、A5カブリオレをベースに高性能化したスポーツモデルだ。搭載されるエンジンは3リッターV6スーパーチャージャーで、333ps、44.9㎏mを発生する。
    数値的に見ればかなりのスポーツモデルだが、実際に乗ってみると、ジェントルさや洗練された味付けで、レースカー的なソリッド感はあまりない。もちろんアクセルを踏み込めば相当速いものの、突き抜けた暴力的な速さではなく、躾の良さを感じる大人の走りっぷりである。足回りもガッチガチに固いわけでなく、むしろしなやかさが感じられるものだし、ハンドリングも緊張をするようなキレッキレなわけでもない。全体の印象としては、ノーマルA5カブリオレの延長上にある最上級スポーツグレードといった感じだろうか。

    カブリオレは、S5クーペに対し240㎏も重く、1990㎏もある。ルーフの開閉機構分と、剛性を確保するため各部に補強がなされた結果なのだが、この重さがプラス寄与しているようで、S5よりもしなやかさや豊かさのある上質な走り味なのだ。たしかに美しくエレガントなカブリオレには、徹底したレースカー的味付けより、高性能化するにしてもこういう味付けの方が似合う。

    そして、ノーマルのA5に対し、専用グリルやシルバー塗装のミラーがお洒落。さりげなく差別化をはかるところが、アウディらしい。
    「おれは速いんだぞ!」と強く主張していない控えめさは、ジェントルな大人には好まれる。こんな美しい姿をしていながら猛烈に速いという、そのギャップがたまらない。

    電動ソフトトップなのもまたいい。個人的な好みでもあるのだけれど、電動ハードトップは味気ないというか、あのメカメカしい動きと硬質さが、オープンカーの独特のゆるいまったりした空気感を阻害しているように思えて好きではない。その点、雰囲気抜群のA5カブリオレにソフトトップを採用したのは大正解だと思う。開閉はフルオートで、20秒弱で行われる。走行中も時速50km程度までなら開閉可能とのこと。実際使うと、走行中に開け閉めできるというのは本当に使い勝手がいい。

S5カブリオレについての不満な点

  • 不満はない。この上に究極のハイパフォーマンスカーであるRS5カブリオレというグレードがあるが、カブリオレの場合は、そもそもが走りに特化したボディ形状ではないし、大人の余裕や贅沢さを味わう車であるから、高性能化するにしてもS5の方がバランスがいい。ただ、突き抜けた走行性能を求めてこの車を買ったとすると、想像以上にジェントルな走りに意表を突かれるかもしれない。

S5カブリオレを運転した後の感想

  • 乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか?
  • 運転後の感想について
  • 「そもそもカブリオレに、こんな高性能が必要あるのか??」という疑問がある。カブリオレはクーペに対してボディ剛性的に不利だし、重量も重くなる分スポーツ走行には不利だ。それ以前に、こういうラグジュアリーオープンカーは、ゆったりのんびり大人の余裕を楽しむ車のはず。となれば、A5ほどのスペックがあれば本来的には十分なわけで、Sほどの高性能は実はそこまで必要ない。
    しかし、欲張りなもので、オープンエアだけでなく高性能も欲しくなってくる。滅多に使うことのない高性能だとしても、そのポテンシャルを備えていること、その懐の深さを楽しみ、精神的に満たされようとするのだ。S5カブリオレは、大人が求めるすべてを、高次元でバランス良く盛り込んだ全部入りモデルと言える。その精神的満足を得られることこそ、この車を選ぶ最大の価値だろう。1000万の価値はある素晴らしい車だと思う。

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    2010-09-01 00:00:00.0 発売
     

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この試乗レポート筆者のプロフィール

    • kazu さん

      検定ベストスコア: 70 点

      ランキング: 6位

  • オークション業を営んでいた経験のある40代男性です。 小さい頃から車が大好きで、自身も今まで30台ほど車を乗り継いできました。好きな車は、国籍、ジャンル問わず、「思想のある車」です。作り手の意志、意気込み、プライド、こだわり、文化、そういったものを感じる車は、どんな車でも魅力があります。単に数値的なものや装備などカタログを見ればわかる表層的なことではなく、物理的運動体としての車の良し悪し、さらには文化的な側面も交えて車を評価してみたいと思います。 机上の知識やわずかな試乗だけではわからないこと、身に付きにくい感覚がたくさんあります。今までたくさんの車を経験することで培ってきた自分の感覚、価値基準をもとに、1人でも多くの方の参考になる記事を提供出来たらなと思っています。よろしくお願いいたします。

    投稿者情報

     都道府県:千葉県
     年齢:40代
     性別:男性
     職業:事務系
     家族構成 : 独身

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