new-mauさんの5シリーズの試乗レポート・評価

投稿日： 2015-01-15 05:12:54.0

BMW

5シリーズ

2010-03-01 00:00:00.0 発売

このクルマを一言で表すと？

new-mau
重厚と軽妙

このクルマの評価

総合評価
4.6
外観デザイン
4.6

インテリア
4.6

走りやすさ
4.7

5シリーズについてのオススメポイント

レンタカーで借りた５２８i基準車をまる２日間、高速道〜ワインディング〜一般路で体験する機会があったので、その時の印象について書かせて頂きます。
車輛は名機と名高い３．０リッターストレート６を搭載したF１０型前期５２８iです。Mスポーツパッケージなどのパッケージオプションは含まない基準車でした。

デザインは、クリス・バングルの後釜として着任したエイドリアン・ファン・ホーイドンクがチーフとなってまとめたものであり、バングルがまとめた先代E60型と比較して良識的で落ち着きのある、好感のもてるものとなっています。しかしながら、最新のBMWデザインは、SUV系を筆頭に、またもあらぬ方向に暴走しつつあり、その影響も次第にセダン系モデルに及びつつある状況にある事を考えると、近年のBMWデザインの中において最も美しい作品の１つと考える現行F０１型７シリーズの縮小コピー版とも言うことが出来るF１０型５シリーズの優美なフォルムは、絶滅危惧種的な価値を有しているとも言えるでしょう。
エンジニアリングの観点から言っても、このF１０型５シリーズは、最上機種の７シリーズをベースとした初めてのモデルとなります。クラス以上の車体骨格のしっかり感は、街中を走っているだけでも顕著で、BMWらしいどっしりとした重厚で落ち着きのある走り味を味わう事ができます。
ワインディングを攻め込むと、後輪ステア機能の仕事を実感することができます。重い車重を全く意識させないノーズの入り込みの良さと、コーナー途中での車体の安定感のおかげで、山道のドライブは楽しいという他ありません。軽快な感じすら覚えます。
自慢のストレートシックスの出来栄えも素晴らしく、エンジンのフィーリングは他のどのライバルセダンに搭載されるエンジンよりも滑らか、かつ情緒的です。パワーも、大人４人が乗車している状況で非力を感じる事は一度もありませんでした。
さすがはBMWであり、運転者と車を結びつけるインターフェイス部分のデキは、手抜かりありませんでした。
特に、ステアリングの正確性や操舵感は、電動パワステである事がほとんど気にならないレベルのものになっていて、その部分ではまったくよろしくないアウディは、ぜひ見習って頂きたいと思う程です。また、車体四隅、ならびに４輪位置の把握性も優れていて、狭い道路を走る時もさることながら、山道ですこし早いペースを維持しようとした時の安心感も、しっかりと担保されています。
シートは余裕のある大きさで、掛け心地、長距離運転時の疲労感共に全く問題のない優れた設計のものです。
室内空間も、前後ともにゆとりがあり、快適に過ごすことが出来ました。