Red lightさんのレガシィB4 の試乗レポート・評価

投稿日： 2015-01-05 18:51:05.0

スバル

レガシィB4

2014-10-01 00:00:00.0 発売

このクルマを一言で表すと？

Red light
究極の実用車(あなたの駐車場以外では)

このクルマの評価

総合評価
3.8
外観デザイン
2.8

インテリア
4.0

走りやすさ
3.7

レガシィB4についてのオススメポイント

◯軽快、かつソリッドな走り。この二つのキーワードが自然に同居する、味わい深い走行フィールはレガシィならでは。今作もそれを引き継いだ上で、さらに進化させることに成功している。
具体的に言うと、2.5リッターボクサーエンジンとリニアトロニックがもたらす「縦」の動きは、その巨大なボディを感じさせないほど軽快。ただでさえトルクフルなエンジンの力を上手に引き出すリニアトロニックの賢さは、CVTとしては世界一と言っていいだろう。リニアトロニックの良さはレヴォーグをはじめとする他のスバル車でも味わえるが、4気筒NAとしては比較的大排気量なエンジンとの組み合わせとなるレガシィがその良さを最も味わえると思う。
そしてSIシャシーとAWDによる地を這うような安定感と、剛性感溢れ余計な動きをしないボデーのもたらすソリッドな「横」の動きは欧州車にガチで対抗できる奥深さ。何気なくハンドルを切った瞬間、車がリニアに向きを変えるため、自然と走るペースも上がる。流石はスバルのフラッグシップ。レヴォーグやWRXでも十分と思われたシャシーの良さをあっさりと上回る奥深さを実現している。
サスのセッティングは硬めだが、ボデー剛性が高いので不快さは一切ない。
これら走りの良さが寄与してか、前を向いて走っている限りはガワのデカさを一切気にしなくて済む。これには、大きさを抑えてあると言うが、見やすいサイドミラーと車体感覚を掴みやすいエクステリアデザイン、視界の広さが大きく寄与している。最良のドライビング環境。
◯前作の反省を生かしたインテリア。と言っても他社と並んだ程度ともいえるが・・・
◯ひっくり返るほど広い室内とトランク。リアシートにヒーターまで備えるというから、これはショーファードリブンに使える初めてのスバル車か！？

レガシィB4についての不満な点

×素晴らしい走りに心踊らせ、駐車場に入った瞬間ドライバーを絶望させるボデーの大きさ。どう考えても日本で適したサイズではない。特に横幅！！
×厚ぼったいボンネット周りのデザイン。せっかくの低重心設計なのにそれを一切感じさせない。こっちの方がアメリカではウケるのか？

レガシィB4を運転した後の感想

乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか？
理由:

走りの良さは伝統であるため予想できたが、その進化の幅が予想外。
そして薄っすらではあるが、常々、個人的にスバルに期待している、かのメカメカしい「戦闘機サウンド」が聴こえたのが嬉しい。中島飛行機万歳！！
運転後の感想について
アイサイトを標準で備え、抜群の走行性能を備えた新レガシィは、目立たないながらも「安全で、速く、快適に乗員を送り届ける」という自動車の存在意義に最も忠実なモデル。世界最良の実用車という称号はメルセデス以外に、このレガシィにも与えられるべきと本気で思う。ただし、それは恐ろしく狭い日本の駐車場事情を加味しないでのお話。売れるアメリカ市場での都合を最優先する事はメーカーにしてみればやむを得ないとはいえ、こうしてまた一ついい車が日本人の手元からどんどんと離れていく現状を呪わざるをえない。