nagaさんのフェアレディZ の試乗レポート・評価

投稿日： 2018-02-05 14:50:04.0

日産

フェアレディZ

2008-12-01 00:00:00.0 発売

このクルマを一言で表すと？

naga
日本を代表するGTカー

このクルマの評価

総合評価
3.2
外観デザイン
4.2

インテリア
2.9

走りやすさ
4.0

フェアレディZについてのオススメポイント

現行フェアレディZは、伝統のロングノーズショートデッキながらも、無駄を省き、ツルツルした卵のような丸みを帯びたシェイプとなりました。どっしりとした下半身と流れるような美しいボディラインが特徴的で、国産車離れした艶やかさ、色気を持った特別な車です。
現物を目の前で見ると、ボディラインが本当にきれいだなと感じます。特にリアの造形は美しく芸術的にも感じます。
天井が低くて入りにくいのですが、潜り込むように体を曲げながら運転席に座ると、そこは適度な囲まれ感と高級感とスポーツ感がある空間でした。シートの掛け心地も良く、ここからもう動きたくないと思ってしまうほどしっくり馴染むのです。室内は狭いことは狭いのですが、全然嫌じゃない狭さです。
そしてエンジンをかける。Zのエンジンは、３．７リッターV6のNAエンジンです。このエンジンの吹けっぷりが気持ちよく、アクセルを吹かすと、それに合わせて瞬時にヒュンヒュンと反応します。この反応の良さとシルキーさが大変印象的でした。
走ってみると、かなりスムーズ。スポーツカーだから尖った感じが強いのかな？と思ったりもしましたが、全体的になめらかで快適でした。確かに足回りは固めだし全体的にソリッドさはあるのですが、それらが不快ではなく、速度が高まるにつれてビシッと安定してきます。高速クルージングなども得意分野なのではないかと思います。加速性能は凄まじく、怖すぎて途中でアクセルを離してしまいました。ずっと踏んでたら飛んでしまうかも？ってくらい際限なくパワーが増していく感じです。でもその間のエンジンの吹け方やパワーの乗り方がとてもナチュラルで、ターボ系の突拍子もないトルク変化などはありません。車の安定性も高く、ハンドリングも自由自在です。この車のポテンシャルは相当高そうで、私の腕では限界性能を知ることはないだろうなという感じでした。
やはりフェアレディは特別感があります。ただ単にスポーツカーというだけでなく、それなりの世界を持っているように思います。滑らかで高級で、艶やかで、底知れぬポテンシャルもある。こういうタイプの車は、実はあまりなくて、フェアレディZと似たような世界観を持つ国産車はなんだろう？と考えてみても思いつきません。それだけ特別な車ということでしょう。

フェアレディZについての不満な点

タイヤから出てくると思われるロードノイズが気になりました。
もう開発から１０年。いまだに色あせない美しいデザインですし、古臭さが驚くほど少ない車ではありますが、時代の先をいく車でもありますから、そろそろまた新型を出して驚かせてほしいです。

フェアレディZを運転した後の感想

乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか？
運転後の感想について
幼い頃、フェアレディ２４０Zが憧れの車でした。超ロングノーズショートデッキのスタイリングとヘッドライトの造形が浮世離れしすぎてて、私には異国のスーパーカーに見えました。ミニカーも持ってました。
あのフェアレディZが今もあることがまずは嬉しいです。形も方向性も時代に合わせて変化していきましたが、私にとっては、フェアレディZという車はやはり特別なもの。いまだに憧れの車です。
今はこの手の車にとって不遇の時代であり、とんでもない高性能でありながら注目されず、売り上げもなかなか伸びません。でもZは、日本の自動車界の宝と言える車の１つだと思うのです。これだけの歴史と伝統を持った国産GTスポーツカーは他にないのですから、伝統を守る、日本の自動車界の威信を守る、そういった意味でも、ずっと存在し続けてほしいです。そしてまた数歩先行くスペシャルGTカーとして、人々を驚かせてほしいです。