N55B30Aさんのフーガハイブリッドの試乗レポート・評価

投稿日： 2015-11-23 08:06:42.0

日産

フーガハイブリッド

2010-10-01 00:00:00.0 発売

このクルマを一言で表すと？

N55B30A
ガソリン車とは全く別の車

このクルマの評価

総合評価
4.6
外観デザイン
5.0

インテリア
4.5

走りやすさ
4.7

フーガハイブリッドについてのオススメポイント

250GT の後にハイブリッド3.5 を試乗しました。ガソリンモデルとハイブリッドモデルの違いがよくわかりました。乗り心地が「全く別の車」です。

●外観
基本的にガソリンモデルと変わりません。とにかく「デカイ」セダンです。もはや日本使用など微塵も考えられていない、アメリカンサイズの車です。住宅街の細道などに入ろうものなら、センサーが「ピーピー」なり続け、擦らないよう神経を尖らせるため、私の心も「ピーピー」です。
外観は滑らかな曲線が抑揚のあるデザインを作り出しています。フェイスリフトでフロントビューがスカイラインっぽくなり、よりシャープな感じになりました。ヘッドライトはつり上がり、一世代前のBMW5シリーズの「ホークアイ」を連想させます。
しかし、「インフィニティ」のロゴを使うのはどうかと思います。日本で「インフィニティ」は展開していませんので、知らない人が見たら「何？このトンガリマーク？？」となってしまいます。もっと日産のロゴ、ひいては日産ブランドに自信をもってほしいです。

●内装
こちらも基本的にガソリン車と変わりません。皮貼りだったこともあり、非常に豪華に見えました。ダッシュボード、インパネ～センターコンソール、メーター回り、各所の質感が高いことにより、それが全体として合わさることで「高級感」を作り出しています。余計な色は入れず、全体的に統一感のとれた色合いとしていることも「高級感」を作り出すのに一役かっています。
「デカイ」セダンのため、室内空間も広大です。前部座席はもちろん、後部座席の広さも他の国産セダンを寄せ付けない広さがあります。

●走行性能
3.5Lエンジン＋モーターの出力には圧巻です。システム出力364馬力という驚愕の数字を叩き出します。1850㎏ある巨体を、時速100㎞/hまでたった5.5秒で加速させてしまいます。アクセルを全開にすると、体が持っていかれる、怒涛の加速をします。モータートルク力とエンジン出力で、体が「スー」っと前に持っていかれるような独特の感覚があります。例えるならば「新幹線内で感じる加速感」に似ていると思います。
通常走行時は「高級感のある静かな車」です。
バッテリー残量があれば、アクセルをゆっくり踏むと、モーターで「静か」に発進していきます。元々遮音性の高い車なだけにかなり「静か」です。20～40㎞/hになるとエンジンがいつの間にか始動し、エンジン出力だけで走ります。この際のエンジン音は全く聞こえない訳ではありませんが、吸音材で抑えられた「角のとれた丸みのあるエンジン音」で不快出はありません。定速走行時はモーターだけのEV走行となり、やはり「静か」です。減速時は回生ブレーキの音が「キューン」とするだけで、「静か」です。停車時はモーターもエンジンも動かないため、アイドリングストップ状態で「静か」です。全走行時で「静かさ」を感じさせることで走りの「高級感」を作り出しています。250GTではエンジンが力不足のため、すぐにキックダウンしてしまい、エンジンの回転数が上がり、エンジン音がうるさく、「高級感」にかけていました。

足回りは「芯のあるしなやかな乗り心地」を感じさせてくれます。250GTの足回りは柔らかすぎるため、段差を越えたときなどに揺り返しがありました。また、高速道路などで高速走行時に安定しませんでした。一昔前の高級国産車的な足回りで、「ふわふわ感」がありました。しかし、このハイブリッド3.5は「同じ足回りなのか？」と疑うくらいしっかりしたものでした。段差を越えたときの揺り返しのなさ、旋回時の適度なロール感、芯のある「ふわふわ感」のない乗り心地、まさに高級車特有の「どっしりとした高級感のある乗り心地」でした。バッテリーを後方に積むことで「前後重量配分」が約50対50になっていること、車重が140㎏重くなっていること、などが原因でこの「どっしりとした高級感のある乗り心地」となっているのだと思います。
ハンドリング性能も素晴らしく、シャープさはないですが「どっしりとしたニュートラルなハンドリング」でした。

「動力機関の静かさ」、「どっしりとした安定感のある足回り」、「ニュートラルなハンドリング」で「まさに高級車」という感覚を与えてくれる車でした。

フーガハイブリッドについての不満な点

「動力機関の静かさ」、「どっしりとした安定感のある足回り」、「ニュートラルなハンドリング」で「まさに高級車」という「同じコンセプト」を持った車がメルセデスS400ハイブリッドだと思います。比べるのは酷なのですが、内外装の豪華さ、エンジンの静寂性、乗り心地のどっしり感、どれをとってもメルセデスS400ハイブリッドに負けています。

フーガハイブリッドを運転した後の感想

乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか？
理由:

ガソリン車の250GTは「悲惨な評価」だったため、ハイブリッドも全く期待せていなかったのですが、いい意味で期待を裏切られました。
運転後の感想について
まさかここまで完成度の高い車だとは思っていませんでした。「動力機関の静かさ」、「どっしりとした安定感のある足回り」、「ニュートラルなハンドリング」で「まさに高級車」という感覚を与えてくれる車でした。
完成度の差はあるにせよ、同じようなコンセプトのメルセデスS400ハイブリッドの「半額」でこの車を購入できるのは、なかなか面白いと思います。

フーガハイブリッド関連ページ

日産

フーガハイブリッド

2010-10-01 00:00:00.0 発売

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この試乗レポート筆者のプロフィール

- N55B30A さん
  
  検定ベストスコア： 75 点
  
  ランキング： 61位
「Driving Pleasure」を感じることを生き甲斐とし、日々楽しくすごしている、単なる車好きです！セダン、クーペ、SUV等、色々な車の試乗記を書いていきたいと思いますので、皆さん、「参考になった」チェックを宜しくお願いしますね！

投稿者情報

都道府県：東京都
年齢：30代
性別：男性
職業：技術系
家族構成 : 既婚・子供あり